マツダ、イメージ上げる予算を付けるどころか「節約!」。ケチってブランドなんか作れるワケない
2019年11月4日 [最新情報] http://kunisawa.net/?p=41389

ラジオ日本『ドライブ・ア・ラ・カルト』のゲストに同業の鈴木直也さんをお願いして
収録しました。テーマは「自動車ジャーナリストの評判が良くない理由」です。
内容についちゃ放送日が近づいたら紹介しますので聞いて下さい。けっこう楽しいと思う。
さて。鈴木さんといえばマツダにやさしいことで知られるけれど、ここにきて辛口です。
私より本質をついてくる。マツダ3の評価も厳しい。

なぜ辛口になったかといえば、業績落ちてきてるのに反省が全くないというもの。
ここまで厳しくなったら、違うことを考えなくちゃダメだという。その通りかと。
けれど11月1日に行われた決算報告会で藤原副社長は「今後も今まで通りにやる」という
趣旨のコメントを出した。「マツダは変わらない」ということだ。
藤原副社長曰く「マツダの減益要因のウチ375億円は円高による為替差損だ」。

つまりクルマ作りは今のまま進める。減益は外的要因なので仕方ないという。
4月〜9月期はアメリカで販売台数8%減。中国18%減。日本4%減になったが、これも
その前の期に比べ増加しているそうな。そして今後3年間は次の3年間で販売台数を
伸ばすための土台作りの期間らしい。なるほど鈴木さんの言う通り違うことは考えない
ということです。減益分は節約で凌ぐつもりらしい。

ここにきてマツダの状況悪化を指摘するメディアが増えてきた。されど馬耳東風。
マツダのブラックサタンをリーダーとする集団の合い言葉は「我が道を信ずる」である。
マツダのハード&ソフト面の質問をすると、マツダと違う意見に全く耳を貸さず
「ウチはこれで行きます」。もちろんブラックサタンは親分なので、もう最初から噛み合わない。
犬と猫が会話しようとするようなモンです。

本来ならライバルより高い価格でクルマを売るなら、しっかりした予算を組んで
ブランドイメージを上げなくちゃならない。されどブラックサタンは”自分が信じる”良い
クルマを作ればブランドになると思い込んでます。ブランド作りの予算は減益のため
節約するという。実際、マツダはブランドイメージを高めるための予算を作る気無し。
この集団のスポークスマンも「緊縮です」。

そんなちっちゃい考え方でブランドイメージなんか作れるワケないです! 
なんども書いてきた通りブランドは「良いモノを値頃感ある価格で出す」。
人気出たらブランドイメージ高めるためのアピール戦略を打ち、売れ行きに合わせ価格を
少しづつ上げていくというアプローチしかない。マツダって「良いと信じているので高い
価格を付ける。売れなければ宣伝やブランド作りの予算を削る」。