ガソリンエンジンのスポーツ4WDは、さまざまな前後駆動力配分をおこない、曲がる4WDにしようと頑張っています。
けれど、前後モーターの4WDなら最適の前後制御が簡単にできるから面白い。試乗車はアクセル全開にすると、
ハンドルを切った方向に加速しながら曲がるセッティングになっており、FFとまったく違うレベルの回頭性能と、
安定性を高い次元でバランスさせています。そのほか、リアを流してテールアウトをキープするセッティングも可能。
さらにモーター制御のため、エンジン車よりはるかに精密にコントロールが出来ます。

雪道などでも気持ちよく曲がるクルマに仕上がるといい、電気自動車といえばECOながら楽しくないというイメージを
持っている人が多いようですが、日産が提案してきた電動4輪駆動車のハンドルを握ると、いろんな可能性を感じさせられます。
もし予想通りアリアが今回試乗した車両の方向で開発されていたら、大いに楽しみです。

 ここまで読んで「高かったら欲しくても買えない」と思う人が多いでしょう。そのあたりを日産に聞いてみたら
「やはり高ければ売れないと思っています」。具体的な数字は出なかったものの、感触としては400万円台を想定しているようです。
電気自動車の場合、ガソリン車よりエネルギーコストは圧倒的に安いので、400万円台ならニーズはあると思います。