SUV風の日産「リーフ」? 日産初となる電動4輪駆動テストカーの実力とは 2019.10.26 国沢光宏

日産の新開発電動4WD車をテスト! 実力はいかに?

 東京モーターショー2019でサプライズデビューした日産の電気自動車のコンセプトカー「ニッサン アリア コンセプト」
のスペックを見たら「前後にモーターを搭載する日産初めての電動4輪駆動車」と紹介されています。
その翌日、日産は新開発の電動駆動4輪制御技術を搭載したテストカーを公開。アリアには、早速試乗することが
出来ないのでテストカーの様子をレポートします。アリアの4WDとかなり近い内容になるかもしれません。

 まずテストカーのベースは電気自動車の「リーフ」。といってもオーバーフェンダーなど付いていることから、
リーフのスタイルがダミーであり、トレッドは広いということがイメージ出来ます。モーターで駆動される
ドライブシャフト付きリアサスペンションは、見たことのないアーム類の取り回し。これまたリーフより一回り大きい
サイズだと考えて良いでしょう。テストカーは、リーフ用のモーターをふたつ搭載しており、システム出力(実際に
引き出せる最高出力をシステム出力と呼ぶ)は309馬力(227kW)とのこと。

 リーフe+のモーターだと218馬力(160kW)。普通のリーフ用が150馬力(110kW)のため、普通のリーフと
同じ使い方をしてると予想。ちなみにモーター形式はすべて「EM57」です。いずれにしろリーフ級のボディに
309馬力は必要にして十分以上。試乗時に全開加速をおこなってみたが、素晴らしいスタートダッシュでした。
 アクセルを開けた直後に背中がシートのバックレストにめり込む感じで、トラクション性能は電気自動車が
もっとも得意とする分野です。6秒以下で100km/hに達するからスポーツカー級だと思います。コーナリング時、
FF車でコーナリング中にアクセルを開けると、当然のことながら前輪が滑り、アンダーステアになってしまいます。