新車の電動パーキングブレーキはなぜ増加? 軽自動車でも採用事例急増の理由とは 2019.10.22 国沢光宏

近年発売される新型車では、電動式パーキングブレーキが装備される事例が増えてきています。
高級車だけではなく、安価な軽自動車やコンパクトカーでも採用事例が増えてきた理由とはなんでしょうか。

なかには「緊急停止」可能な車種も存在? 近年増えた電動パーキングブレーキ

 最近、電動式のパーキングブレーキが増えてきました。しかも、後輪にドラムブレーキを使っている軽自動車や
コンパクトカーにまで、拡大採用され始めています。
 発進時のリリースがワンテンポ遅れるなど、使い勝手という点であまり優れていないうえ、コストも安いと思えないのに、
なぜ自動車メーカーは採用するのでしょうか。

ホンダ「シビックハッチバック」の電動パーキングブレーキ
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 電動パーキングブレーキの決定的なメリットはふたつあります。ひとつめは全車速アダプティブクルーズコントロールです。

 先行車が停止したとして、減速のためのブレーキ制御は従来通りの油圧制御でおこなうことができ、衝突被害軽減ブレーキ
(通称:自動ブレーキ)のシステムをそのまま使えます。けれど、長い間停止したままにしようとすれば、油圧を作るシステムなどが
過熱してしまうのです。15分から20分ほど経つと、ブレーキ圧まで低くなり、クルマは動き出します。

 もちろん、Dレンジのまま15分も止まっていることなど考えにくいのですが、「危険」と判断する自動車メーカーもあります。
たとえば、ホンダ「N-BOX」は普通の足踏み式パーキングブレーキを採用しているため、アダプティブクルーズコントロールの
停止機能を諦めました。その結果、停止までおこなう日産「デイズ」や三菱「eKクロス」に装備面で負けてしまいます。

 そこで、ホンダはデイズやeKクロスと同じ軽トールワゴンの「N-WGN」で、時間制限なく停止していられる電動パーキング
ブレーキを採用し、停止までおこなう全車速アダプティブクルーズコントロールを搭載したのでした。