世界史上最凶最悪のテロリストは自動車ドライバー6
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仕事柄、自動車関係者の集まりであるとか、モーターサイクル関係の人と会う機会が多いのですが、ここで、面白いのが、
「エンジン付の乗り物に乗る人が見せる自転車への蔑視」です。
まあ、だいたいパーティーなどでは、
「あ〜チャリンコですか、こうやってこいでゆくわけですね。たいへんですね。夏はクーラーないし、冬は寒いし、上り坂はきついし。
僕も小中学校の時はよく乗りましたが、最近は乗りませんね〜。バイクになって、車になって、もうまったく乗りませんね。
大人になってもどこまで行くにも自転車なんて方は珍しいですね」
というようなことを言われます。つまりこういう発言の裏には、
「自転車などは小中学校のこどもの乗るもの。そんなものは自分はとうに卒業した。
エンジン付に移行せず、あいかわらず自転車をやっているあなたはそうとうな変わり者だ。」ということですね。
しかし、私にとって自転車に乗るというのは、これはある意味、自分の全存在を投じている主義なのです。 私は根が強烈に負けず嫌いですので、そう自転車をバカにしたことを言われると完全に相手をツブすまで言うのですが、まずは口切の一言。
「私はチャリンコという語が嫌いでしてね。あれは広辞苑を見てもらえば解ると思いますが、かっぱらうという意味です。
盗んだ自転車を乗り回しているのをチャリンコと言いはじめたのがはじまりですから、たいへんな侮蔑語なのです。
そこいらへんの悪ガキが乗っているのはチャリンコかもわかりませんが、私の乗っているのはサイクル・マシーンですよ。」
まず、そう言って宣戦布告です。
相手は予想と違う展開で、ちょっとぎょっとするようです。つぎは自動車に話題を転じます。
「私も実は自動車は大好きでしてね。親子三代自動車狂なのです。」
「ほう。そうなんですか。」
「しかし、思うところあって、自動車趣味とは決別したのです。
父の所有のものでなら、ジャギュアの140もEタイプも経験していますよ。私自身英国にいたときは、レッドトライアングルまで行ってアルヴィスにのせてもらったり、オートドロウムに行ってアストンマーテインのDB4だとかに試乗させてもらってます。」
ここまで言うと、むこうはちょっと引け目を感じるようです。さらに追い討ち。
「自転車を甘く見てはいけません。フェラーリの206をご存知ですね?」
「ええ。」
「あれはピニンファリーナのボデイデザインと言われていますが、実際にあのカタチを作ったのはピニンファリーナにいたプロヴァロー二というデザイナーの作品だそうですよ。
これはベルトーネのところでランボルギーニのボデイデザインをしていた友人から聞いたことなので、確実です。
そのプロヴァロー二はロードレーサーの自転車で通勤していたそうです。」
これで、だいたい相手は、どうも、まずいヤツにまずい話をしたという様相になってきます。
相手は自動車を知らない素人ではない、そうとううるさいヤツでかつ、自転車に取り付かれているかなりアブナイ男だという風になってきます。そうしたらしめたものです。 つぎにどういう話をするか?
それは自動車関係者が言い逃れできない事実をつきつけることです。
それは公害と地球環境問題。
「ところで、ガソリンエンジンのエネルギー効率をごぞんじですか?」
そう聞くと、まあ知っている自動車関係者もいますが、エネルギー効率はだいたい15%〜25%なのです。
これはどういうことか?というと、自動車の燃料タンクに60リッターのガソリンが入っていたら、
それを全部使い切ったとき、自動車を走らせることに使われたエネルギーはわずか9リッターか15リッター。
あとの50リッターばかりはすべてこの地球の空気を熱するために使われたようなものです。
世の中の自動車関係者で、ガソリンエンジンのエネルギー効率を知っているひとはいますが、具体的にこういう計算
をしてみている
ひとはまずいません。この点の自動車関係者の自覚を促すべきです。
そのひとの自動車がもし、大型のV8エンジンの車両であったら、一つのシリンダーの容積は500cc以上。
V8は1−8−4−3−6−5−7番シリンダーの順で、ほぼ90度ごとに爆発しますので、
エンジン一回転ごとに2000ccほどの排気ガスが生み出されます。それも単なる排気ガスではありません。
ガソリンの75%以上がただ熱エネルギーと化して、800度前後の高温で排出されるわけです。
その排気ガスが、3000RPMなら毎分大型ペットボトル4000本分の排気ガスが出る。
高速道路で4500回転回せば、毎分1.5リッターのペットボトル6000本分。
1時間走行すれば実に36万本のペットボトル分の空気を熱し汚染するのです。 それでも尚、大型自動車を運転するのを趣味にすると言えるのか?私はできません。
それは必要最小限度にとどめたいと思っています。
海水面が上昇して南海のツバルは水没しつつあり、氷河は溶け、フィレンツエは川の氾濫に悩まされ、
バングラデッシュは温暖化に伴う気象変化で台風による被害が甚大で、温暖化によって、生物の絶滅や分布の変化がおこっています。
東京湾に南海の蟹が繁殖し、さんご礁は死に、中東の蚊による伝染病が北アメリカなどでも温暖化でじわじわと広がり、
日本でも本来育たない外来生物が生き延びる。
それでも、自転車を軽蔑し、自転車に乗らず、大型自動車なのですか?私はそう問い続けます。 ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています