アリョーシャを「愛の天才」「形而上的・霊的世界へのセンスを持った青年」

あるいは単に「育ちのいい」「生まれつき性格の温和な青年」と考える人も多いし、

作者もそういう方向で描出してみせる面もある。

ぼくは違うと考える。

俺達は誰でもアリョーシャとなれる。むしろもうすでにアリョーシャだとさえいえる。
この作品を愛読し、その姿に憧れるその一点のみにおいて。