局所的に制動力のみを考えるとディスクブレーキの方がリムブレーキを圧倒する

しかしながらツールドフランスにおいて各社全てがディスクブレーキを採用しない訳は?
ホイールの重量増やパンク時の交換の手間他色々な理由が取りざたされるが
つまりは自転車以外の車両交通規制を行うレースにおいて
減速を制御すると言う行為自体が時間短縮に大きな意味を持たないということであり
辛うじてパニックブレーキ時において効果を及ぼすが後方からの衝突を誘発する怒れも大きい

では市販車においてはどうかと言うと
パンク時のホイール交換にそこまで火急に脱着を行う必要は無く
飛び出し障害物の多い行動ではパニックブレーキの頻度も上がるためディスクも有用

ではあるが、タイムを細かく刻むレースにおいてもディスクの有用性は認められず
握力が弱くリムでは原則制御のタッチを掴めない女性や子供には油圧機構が適しているのみで
通常の身体能力を持つアマチュアローディには特段採用するだけの性能は有していない

プロで採用しているチームはスポンサーメーカーの広告宣伝戦略に従い
ディスク採用車を檜舞台で走らせることにより市場での販売促進に繋げる目的と
長距離過酷レース実戦において生ずる問題を市販車改善に生かす意味合いのみである

尚且つ、ディスク市販車を大々的に販売しているメーカー車両でさえレースにおいては
勝利の為にリム仕様車を採用しているところも少なくない

結果、現状販売のディスク車はユーザにとって有益な機構には成長していないと判断しても良さそうだが
一点、新基準の新しい物好きにとっては所有欲を満たすための道具としては活用できるかも

その様な道具自慢の見栄っ張りな部分は趣味としてのロードバイクの純粋な目的の一つにはなり得る

ただ、「止まる」機構を以てディスク仕様車は「速い」等と言う四次元理論を開陳する陳腐な見栄のみの輩こそ
ディスクブレーキ搭載車の進化を妨げる最大の原因だと言う事を指摘しておく