>>35
過去30年間で自分が自転車の部品を見てきて記憶にのこっている中で最高レベルに硬質、
良質なアルミ材を用いたフロントチェンリングが世界に2つ存在します。

1つはITALY VICENZA製、カンパニョーロ社のアルミチェンリング。
そしてもう1つが旧サンツアーシュパーブプロの純日本製のアルミチェンリングです。
そもそも日本はアルミとカーボンについてはマテリアル先進国で、日本経済の大動脈を根幹で支え時速300キロで
高速巡航し続ける新幹線の車体がアルミテクノロジーの結晶であるといわれているのは有名な話。
その日本でつくって当時トップの超一流カンパニョーロを追い越すためになんとかならないのかと、コスト度外視で
スーパーマテリアルを自転車業界に持ち込んだのがサンツアー系列(前田、HATTA,スギノ、ヨシガイ連合)でした。

当時はアウトソーシングや人件費コストカットのため海外に生産シフトなどという発想自体が存在しなかった。
すべて自前、そして自力。全開パワーで開発も生産も両輪でグイグイ押していく。
80年代後半はシマノとサンツアーが大バトルを繰り広げた結果、現在の部品と比較してもそれほど遜色があるとは思えないほど
近代的な設計、決してさぼらない材質、緻密な工作精度と世界が驚嘆するほど日本製品が爆発的に進化した時代だった。
高価といわれる75s(7075)ジュラルミンにさらなる改良を加えて特殊な材料を混ぜ合わせて出来る極秘のアルミ合金材を
ふんだんに採用。表面硬度は7075アルミにくらべ11%ほどアップしている。