では具体的に解説しよう。
これは新田真志先生の受け売りなので、反論は天国の新田先生にしてくれよな!

ミキスト型はルネ・エルスのカタログモデル「ウィークエンド」など、フランス風のシクロ・フェミニンとして日本でも
女性に最適なモデルであると紹介されて以来、女性用は兎にも角にもミキストしかないと言うことにされて盲目的に作られていた。

確かにスローピングフレームが無かった時代にはフランス風のミキストは小さなサイズでもフォルム的に破綻が少ないので
好まれたが、実際には乗り手の女性からは不満もあった。
ミキスト型はベルソー型と違ってフレーム位置が高く、お上品に前から乗り降りしようとしたらフレームに脚が引掛かって危ないからだ。
それを避けるには膝を胸近くまで高く上げなければ跨ぐことは不可能で、少しもお上品ではなくなる。
またそのフレーム形状から重くなる、乗り心地が硬くなるという欠点もある。
セントラルステーの分、重くなるし後三角の剛性が増えるからだ。
それが1980年代のフィットネス人気、ロードレーサーブームにより自転車のユニセックス化が進んでミキスト型のスポーツ車はほぼ絶滅してしまった。
道具としての機能的にはそれが正解なのだが、ミキスト型の持つ可愛らしさや優雅さといったメンタルな部分が抜け落ちてしまった
ことについては、何故か寂しさを感じる。