荒木 いつも“デス”とか“ブラッド”とか、死を連想するような言葉がついているタイトルの仕事ばっかりだったんですよ
。ただ、自分の中にはもっと別の引き出しが存在することを知っていて、他にもいろいろできるのになぁと思っていました。
でも、自分にラブストーリーを依頼してくる人なんていないからと諦めていたんです。

ところが川村さんは、「『進撃の巨人』のイメージとは、まったく違うことをやってほしい」と言ってくれたんです
。むしろ、虚淵さんや荒木から出そうにない企画である、ということが川村さんにとっては大事だったようです。そこから、ラブストーリーをお願いしますと言われて、
今まで見せたことのない引き出しをようやく開けられる、と思って嬉しかったのです。