昨日のナウシカを初めて見たけど、作品自体は面白く魅了されたが
作品全体として感じるのは根本的な知性の欠如みたいなものを感じたな
表現は素晴らしいものの特定の個人、それも国の王女という特別な権威のある人間が大活躍して大きなトラブルを解決する
そのトラブルが人間が行ってきた自然破壊という現実の社会問題なんで、見てて救われない気持ちになったわ。
つまり、ナウシカの映画ってそのまま統一教会の韓鶴子の神話映画として使えるレベルで新興宗教チックというか、
新興宗教も心の悩みなど現実に直面する問題を解決する手段として信者候補に入ってくるが、
環境問題というアニメ上の架空の問題ではなく、現実にある社会問題を特定個人が解決するという「人類には解決できない」という大衆への侮蔑心を感じるな。
民主主義社会では異なる意見を出し合って整理してそこからさらに高い視点を得て協働的に問題に取り組んでいく社会。
スターウォーズみたいな設定から何から架空の中で起こった課題をスーパーマンの王子が全部解決するのは別に構わんが、環境問題という社会問題をテーマにしながら王女が全部解決するという所にこの作品の根本的な欠点があり、馬鹿にされる場所があると思う。
動画のテクニカルな話や話の運び方、構成などの素晴らしさとかは別にこれまでの通り素晴らしいと思う。
現実の環境問題に関して自分で訴えたいものがあるのであれば、12人の怒れる男たちのように、集団で意見を出し合う中で「正解」に向かって解決する姿勢を煽る作品を作るのが社会的に尊敬される作品であって、
「どうせ解決できない」と勝手に結論付けて背を向けて独りよがりに解決するストーリーを主軸にしてしまう大衆に対する勝手に自分の中で増長させた恨みを作品に爆発させる幼稚さがモロに出てる幼稚な作品と思う。
アニメ史として語るに相応しいが、このアニメのテーマの環境問題についてこれを肴に議論を進めるには値しないゴミ作品と思う。