乗客全員の降車後、運転士は1号車の乗降用ドアを閉める。その後、先頭になる8号車の乗降用ドアを開ける。坪井川公園まで前方は出口、中央は締め切り、後方は乗車口だ。
乗客のほとんどは8号車に乗り、坪井川公園まで全ドア締め切りの1号車は1人しか乗っていない。

車体はかなり汚れ、特に8号車は上部が黒ずんでいる。
東京メトロでは10日に1度の割合で洗車するのに対し、熊本電鉄は「特に決まっていない」という。車両基地に洗車機がないほか、予備車が少ないことも関係しているようだ。
上熊本―北熊本間は6000形(20メートル車)の入線ができないため、01形と03形、計3編成の限定運用である。

03形は18メートル車で、先頭車は100ミリのオーバーハングをもたせた影響なのか、ホームの北熊本寄りでは若干はみ出している。
無論、乗降に支障はなく、8号車の“御尊顔”はホーム隣接の歩道でも撮影できる。

駅構内の控室から運転士が現れ、発車が近づく。

「毎度、熊本電鉄を御利用いただき、ありがとうございます」

運転士が乗務員室内で自動放送の作動ボタンを押すと、「熊本電鉄」というフレーズが新鮮に聞こえる。
以前は社名ではなく「電車」を用いていた。ある意味、堂々としてすごい。『くまモンのラッピング電車』や東京メトロの車両が相次いで移籍したことで、熊本電鉄の知名度が上がってきたようだ。

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