新型コロナウイルスのワクチン接種で、滋賀県栗東市の木吉カズヤ副市長が担当部局に指示し、市民で日本中央競馬会所属の岩田康誠騎手(48)と妻(47)ら家族の予約を優先的に確保していたことが11日、同市などへの取材で分かった。

 市によると、予約の特別対応は岩田騎手のエージェントらに再三依頼され、担当課が断ったものの、最終的に副市長と健康福祉部長が相談して配慮することを決めた。副市長は「行政の公平性を欠くことになり、大変申し訳ない」と陳謝、予約は既に取り消したと述べた。JRAは取材に「事実関係を現在再確認している」とした。

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ワクチン接種の予約枠をめぐり滋賀県栗東市が、日本中央競馬会所属の岩田康誠騎手(48)、妻(47)ら家族に優先的に便宜を図った問題で、JRAはおわびのコメントを発表した。主な内容は次の通り。

栗東所属の岩田康誠騎手へコロナワクチンの優先的接種を栗東市様に依頼したことにつきまして、ワクチン接種をお待ちの栗東市の方々はじめ、全国の皆さまにとって不快な行為であったこと、日夜尽力されている全国の行政の方々の努力に水を差す結果となってしまったことに深くおわび申し上げます。

 今回の案件に至った背景として、一日も早いワクチン接種をとおもんぱかった岩田騎手のエージェントが栗東市役所様にお問い合わせをさせていただいたことに端を発します。その使命感ゆえに何度かお問い合わせを繰り返ししたことについてご迷惑をおかけしたと考えております。

 このような事態を引き起こしたことを深く反省し、ちょうだいいたしました、多くのご意見・ご指摘を真摯(しんし)に受け止め、今後このようなことがなきよう努めてまいります。

日本中央競馬会