(例)マスクを着用せず試験を受けようとしたら試験官に退出を指示された。その指示には従わず着席したまま試験開始時間を迎え、試験を最後まで受けた。
この場合、退出指示に従わずその場にとどまったわけだから、不退去罪の成否が問題になるんだろうけど、その受験者にはもともと試験を受ける資格があること、マスク着用指示の強制力の程度を考えて、不退去罪は不成立とすることはできるのかな?

言い換えると、マスク着用指示っていっても、試験中喋るわけでもない、マスクの効果を疑問視する向きもある、マスクをすると苦しくて事件にならない、そんななかでマスク着用指示にどれほどの強制力を持たせることが適切か、分からない状況である一方で、
そんな曖昧な指示に従わなければ不退去罪に問われてしまうリスクを受験者に負わせるだけの正当性はあるのか、というところが問題意識。

不退去罪の「退去要求」の中身について、あまり議論を見たことがないんだよね。退去要求ならなんでもいいということになると、処罰範囲が広がりすぎないか?退去要求に限定を施すべきではないか?という疑問。