「お金が下ろせない」 政府不在のレバノン、デモ隊が銀行襲撃

1/16(木) 11:30配信

ロイター

昨年の首相辞任以来、混乱が続く中東レバノンの首都ベイルートで、預金の払い戻しを制限している複数の銀行が破壊された。
国連は「危険な混乱」を招いたとして、同国の政治家を非難した。

レバノンの首都ベイルートで14日夜、抗議者らが市街地の銀行を破壊した。
預金の払い戻しが制限され、大半の海外送金が2カ月以上禁止されているためで、損壊した銀行の残骸が撤去され、修復された。

反政府デモに対し、治安部隊は中央銀行の外で催涙ガスを使用。抗議者らは投石なとで応戦した。
ロイターの映像には、治安部隊が空へ威嚇射撃する姿が映っている。

レバノンでは2019年10月、ハリリ首相が辞任。以来、同国は経済危機に見舞われている。
首相の辞任は、経済危機の原因となった政治腐敗への抗議活動が背景。混乱を受けて、国民は今後への不安を抱いている。