あの人はいま 元FCバルセロナ リオネル・メッシさん(35歳)
2022年、カタールW杯。 それを、テレビで見つめる男がいた。13歳で将来を嘱望されFCバルセロナへ入団した、メッシさんは今…

「あの頃は若かったですね(笑)」
若き日を回想するメッシは、どこか寂しげだ
「未だに当時の夢を見ることがあるんですよ。W杯決勝で、俺が活躍する夢を」。W杯で敗退しFCバルセロナを退団後、マンチェスター・シティへ加入するも出場機会は叶わずACミランに活躍の場を求めた
その後、故郷のニューウェルズ・オールドボーイズに移籍するも、故障がちになり若手や新加入選手の台頭に押され目立った活躍はできず34歳の若さで引退を決意。
今はアルゼンチン料理屋を営む傍ら、地元の少年サッカーのコーチを勤めている。暖簾の屋号の文字は元バルセロナ、グアルディオラ監督の手によるものだ。
「いらっしゃい」。ロサリオ駅東口から歩いて3分「アルゼンチン料理屋 MESSI」のえび茶色の暖簾をくぐって店内に入ると白いタオルを頭に巻いたメッシさんと妻、アントネーラさんの元気な声に迎えられた。
「去年の4月にオープンしました。暖簾の『MESSI』という文字はグアルディオラ監督に左手で書いていただいたものだし、開店に合わせてスポーツ紙やテレビでも取り上げてもらったおかげで、
州外から足を運んでくださるお客さんが多かったのはうれしかったですね」とはいえ、その分、プレッシャーも大きかったという
「アルゼンチン料理好きは飛行機に乗って本場・ブエノスアイレスまで食べ歩きに出かける時代でしょ。ボクが修業したロサリオの老舗『Rock & Feller's』の料理はメキシコ料理がベースなのが特徴だから
スペインベースがアルゼンチン料理だと信じ込んでる外国人にはモノ足りないようなんです。それで怒られちゃったこともあるけどそれも修業のうち。我慢、我慢です」
かつての同世代で現ヴィッセル神戸所属のイニエスタや、パリ・サンジェルマン所属のネイマールについて尋ねると…
「あいつら俺より下手だったんですけどね(笑) 」と、おどけ「監督に気に入られるのも才能だと思いました」「怪我さえ無ければって…歯がゆいですけど」「今はもう現役に未練はありません。今度は教え子でバロンドールを狙いますよ(笑)」
(写真)アルゼンチン丼を手に持つメッシさん