後藤・福岡県議代表の自民支部、キヤノンの工場建設を巡る脱税事件被告から献金

 福岡県議会の後藤元秀議員(60)(自民党県議団)が代表を務める「自民党豊前築上支部」が、
キヤノンの工場建設を巡る脱税事件で実刑判決を受けた大分市のコンサルタント会社元社長、
大賀規久被告(67)(控訴中)から、公判中に150万円の献金を受けていたことがわかった。
大賀被告の献金は、脱税の起訴事実を認めた後だった。刑事被告人から政党支部への献金が明らかになるのは異例だ。

 大賀被告は工場建設を巡り、大手ゼネコンから得た仲介料を収入から除外したとして2009年2月、
法人税法違反容疑で東京地検特捜部に逮捕された。1審の初公判は同年7月17日で、
大賀被告は計10億6800万円を脱税したとする起訴事実を認めた。

 同支部が献金を受けたのはこの直後。政治資金収支報告書によると、7月23日に50万円、
8月17日に100万円が献金されていた。

 大賀被告は今年6月、東京地裁で懲役2年4月の実刑判決を受け、即日控訴している。

 刑事被告人から献金を受けたことの見解や返金の意思などについて、
後藤議員は読売新聞の取材に「(収支報告書で)報告している通り」と繰り返すだけで、詳細な説明を避けている。

 同支部の09年分の収入(前年からの繰り越し分を除く)は約308万円で、ほぼ半分が大賀被告からの献金だった。
支出では人件費や組織活動費のほか、野球連盟や県立高校、NPO法人などに計55万円を寄付している。

讀賣新聞 http://kyushu.yomiuri.co.jp/news/national/20101231-OYS1T00170.htm