ガブリアス「青い龍の碧い涙」
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初スレ立て+初ssでお見苦しいところを見せてしまうかもしれませんが、ご了承ください。 僕は一体誰なんだろう?そして今まで、何をしてきたのだろう?
最近このようなことばかりを持て余した時間で考え続けている。 昔、使い続けることによって傷が入ったこのボールも、今では過去の栄光としてボールを内側から見ることで僕の精神を支えている。 自分は思い上がった愚か者であったのではないか、あの人は心の底では僕のことを道具としか見ていなかったのではないか、僕は周りから後ろ指を指されているのではないか、パッと出の新人達に笑われ、見下されているのではないか...
そのような考えが、食事中、移動中、就寝前にふと思い出されるのだ。 昔の自信と自己肯定感はどこへ掻き消されたか、そんな考えが浮かぶ度に胸が苦しくなる。強い意志を持ってそのような考えに反論することが、今の僕にはできないためだ。 そして、そんな僕を誰も気にとめていないように感じる。
こんなに苦しいのに、こんなに泣き出したいのに、どうして誰も手を差し伸べてくれないのか。 「うわぁぁぁ!!」
突然の大声に驚きながらも、それが自分の悲しい叫びだと気づき、僕はまた絶望感に苛まれた。 初めて悪夢というものを見た。ということを理解すると、いよいよ自分がこのような精神状態にまで陥っているのかと気づき、思わず苦笑いをしてしまった。 今は何時だろう、と思ったが、やることもなく、やる気もなく、ずっと眠るだけの生活をしていた今の僕にとって、もう時間など問題にならなくなっていた。 いつからだろう、こんなに堕落した生活を始めたのは。なぜなんだろう、こんなことになってしまった理由は。そして何回目だろう、この自問自答をしているのは。
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-- 僕は昔は優秀だった。それも飛び抜けて。いつでも対戦環境のトップには僕がいた。全てのポケモン、トレーナーは僕に一目置き、信頼してくれていた。
その時の僕は、胸を張って自分が一番であると自負していた。
本気で自分のことを優れていると思っていた。 今、客観的に考えれば、この時から僕の運命は決めつけられていたのかもしれない。ニホンオオカミのように、強いものは周りから叩かれて、数と生きていく場所を減らされてしまうのだ。
そしてそれが僕だったということだ。 しかしその考えに簡単に納得できないために、僕は今、こんなにも頭を抱えている。 その一番の原因は、フェアリータイプの追加によっても俺は環境のトップであり続けたためだ!自分の立ち振る舞いをその時代に合わせて、適応させてきたためだ! 俺は最も優秀であると同時に、最も努力を積み重ねてきた。その結果が、環境に表れていたはずだった。
だからどれだけ世代が移り変わっても、その時に対応した行動をすることで自分が一番に君臨し続けることができると、僕は本気で信じていたんだよ... だから、なんで?どうして?
今の僕の立ち位置はどこ?
誰か教えて、教えてよ... これにて、この小説はおしまいです。
テーマは「劣等感と自己とはなにか」です。
レート環境から取り残されていくガブリアスは、今何を思っているか考えたところ、この小説が出来上がりました。
皆様もどうか、久しぶりにガブを使ってあげてください...
私の初めてのssを読んでいただき、ありがとうございました。 公式のフライゴンはじめお前に泣かされたやつらの方がはるかに多いわカスザメ ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています