http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1206/22/news023.html

 米Microsoftは新OS「Windows 8」が次世代の高性能タブレットでどのように機能するかを世界中に披露すべく準備を進めているが、
一方、この新OSを既存のハードウェアで試した早期レビュアーらの声は、主力製品の大幅な設計変更に踏み切ったMicrosoftが直面
する難題を強調するものとなっている。

 Microsoftによると、今秋の正式発表に先立ち、既に数百万人のユーザーがWindows 8のプレリリース版をダウンロードし、PCやノート
PC、タッチ対応端末などで使用しているという。同社は6月18日にロサンゼルスでメディアイベントを開催し、世界を席巻しているAppleの
「iPad」を相手に今年の年末商戦期をいかに戦うかについて語るとみられている。

 これまでのところ、大半のレビュアーはWindows 8のタッチフレンドリーな「Metro」スタイルのルック&フィールを高く評価している
(Metroはメールなど各種アプリの内容を表す「タイル」と呼ばれるカラフルな四角いアイコンをベースとし、タイルにはリアルタイムで情
報がアップデートされるようになっている)。だが一方、レビューでは、使い慣れたものから離れることの難しさも強調されている。

 「これまで自ら好んでPCを用いてきたユーザーはマウスの操作性に慣れているため、少し苦労することになるだろう」とMicrosoftの元
ストラテジストのアル・ヒルワ氏は言う。

 現在は米調査会社IDCのアナリストであるヒルワ氏はこの2週間、自分でも最新のプレリリース版を試しているという。「タッチスクリーン
がないので、一部の操作についてはマウスで実行するのに苦労した」と同氏。

 新しいMetroインタフェースはMetro向けに書かれたプログラムしか実行できないため、一部のタスクを実行するには従来のデスクトップ
環境に戻る必要がある。例えば、AppleのiTunesで音楽を視聴する場合もそうだ。

 「実に腹立たしいのは、iTunesは一見Metroアプリのように見えることだ。そしてMetroアプリと通常のデスクトップで動作するアプリには
相互の情報が何もないという点も腹立たしい。
双方のアプリ間を行き来する簡単な方法が一切ない。なぜだか全く理解できない」とForrester Researchのアナリスト、デビッド・ジョンソン
氏は指摘してい