原仙作先生著 英文標準問題精講 付出典解説 第十五版

日本の最も優れたる出典の研究家であり、語學の天才である原先生の
全力を注がれて書かれたる不朽の名著である。
原先生は、從來のあらゆる出典を讀破し、それ等の中に、入試問題は
如何なる本から最も多く出されてゐるか?
如何なる問題が最も多く出されてゐるか?
等と云ふ事を詳細に調査し、之等の反復される入試問題は、
將來も又出される可能性があり、反復される入試問題の中には、
入試に必要なあらゆる構文、單語、熟語が包含されてゐる事を知り
その代表的な問題を集めて講義したものが本書である。
如何なる本から最も多く出されるか?
如何なる問題が最も多く出されるか?
然らば
如何なる書籍をいかに勉強すべきか?
如何なる問題をいかに解答すべきか?
を明確に知り得る。原先生執筆物の眞價は從來受驗旬報、受驗と學生、
上級英語等に載せた豫想問題が三十%以上も翌年の入試問題に出されるのを見ても解る。
又、從來出された出典研究書と名のつくものゝ如きも、實質的には原先生が、
諸種の受驗雑誌に發表したしものを、殆んど模倣したものに過ぎないとも云ひ得る。
來る可き入試に本書の問題の二十%位は出されることは責任をもつて斷言し得る。
慧眼なる諸子は宜しく一本を求めて來る可き入試に具へられよ。
それは陽春三月朗かに微笑する所以であらう。