東京新聞:勤労統計不正 樋口氏「隠蔽意図 質問せず」:政治(TOKYO Web)
https://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201903/CK2019030702000156.html
3月7日
厚生労働省特別監察委員会の樋口美雄委員長は六日の参院予算委員会で、
勤労統計の不正に関する同省職員に対する聞き取りの際、不正を隠す意図があったかどうかを確認していなかったことを明らかにした。

 二〇一六年十月に、当時の雇用・賃金福祉統計室長は「大規模事業所は全国一律で全数調査している」と事実と異なる内容を記載した計画書を、総務相に提出した。
立憲民主党会派の小西洋之氏は、同室長に隠蔽(いんぺい)の意図の有無を確認したのかと追及。

樋口氏は「直接的にこういった質問はしていない」と答弁した。
樋口氏は、報告書で隠蔽の意図を否定した理由については「(職員)本人や関係者の供述、事実関係を踏まえて判断した」と監察委としての見解だったと説明した。

 小西氏は「事実を隠す意図の有無を確認しないなんてあり得ない」と批判し、監察委の調査は不十分だと指摘した。

 監察委が二月二十七日に発表した再調査の報告書は、厚労省が対外的にウソの説明をしたとして二件の「虚偽の申述」を認定した。
一方、同省が不正を意図的に隠したとまでは認められないとして「隠蔽行為があったとはいえない」と結論づけた。