>>797
ジル本:
ともあれ『空がすき!』は、いつものすったもんだがあった末に、結局は載せてもらえた。作家、編集者。双方にとって綱渡りだったが、表現的には『雪と星と天使と…』ほどではない穏当な表現で落ち着いたからだろうか。
ただし。担当編集との折り合いは週ごとに悪くなるばかりだった。私の被害妄想かもしれないが。居心地が非常に悪かった。モヤモヤしたものもあったので、私は思い切つて小学館を訪ねてYさんにこう切り山してみた。
「毎月、萩尾さんを『別冊少女コミック』に載せているでしょ?私も……ああいうこと、してみたいん…ですけど?」「おまえには週刊があるじやないか」とYさん。

大泉:
1月半ば『すきとおった銀の髪』を入稿するため編集部に行き、山本さんに挨拶すると、編集部のみなさんの前で急に山本さんから「お前なんか、もういられえよ」と言われました。急に言われても、
次の号の『ドアの中のわたしのむすこ』の予告はもう入れてあります。私は何も言えず、クビなのかなあ、としょんぼりとキャベツ畑の寒い道を帰っていきました。もしかしたら、この前に川いた
『あそび玉』の評判が悪かったのかな。少女雑誌にあんなSF載せるなんてと、何か言われたのかな。
実際、時々他の編集さんから「山本さんが言うから萩尾さんを使ってるんだよ」とか、「萩尾さんの作品のっけてていいのかって編集部内で言ってるんだよ」など。
お荷物になっているようなことを間いていたんです。これはたぶん、ひとえに。アンケ-卜が取れないせいでしょうね。1年ほど執筆させているけど成果が上がらないんでしょう。

ここまでか?ここまで書いてあげないと判からんのか??