2019年6月5日 23:14 JST

「現代貨幣理論」支持者が日本政府に説く、財政赤字懸念は不要
藤岡徹、Enda Curran
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2019-06-05/PSJYAQ6JIJUP01
安倍政権は財政赤字削減の取り組みで10月に消費増税を予定
MMT理解すれば「日本の財政は危機ではないと分かる」ー自民議員

MMTの支持者らは、マネーとは何か、税とは何のためなのか、政府支出で何を達成できるのかなど、
経済の根本的な前提について考え直すべき時だと論じる。
  そしてMMT派のエコノミストは、債券市場に不安の兆候が出ない限り、財政赤字と負債規模に
とらわれる必要はないと主張。10年物日本国債の利回りは13年以降、1%未満で推移している。
 支持者によれば、MMTはスイッチを入れたり切ったりするようなものではない。全ての選択肢を利用
するかどうかにかかわらず、自国通貨をコントロールしている政府に当てはまる枠組みだという。そうした
政府は財政均衡のために増税をする必要がないとし、経済が過熱した際の需要抑制策としての増
税はあり得ると説く。

MMTの草分けで同理論についての教科書「マクロエコノミクス(原題)」の共同執筆者であるビル・
ミッチェル氏は、「麻生財務相はMMTを好きなように否定できる」が、日本は事実上、「MMTの
原理を確立し、異なる財政・金融政策姿勢の結果を検証する実験場だ」と話す。
原題:Japan Worries About Its Deficit as MMT Argues There’s No Need(抜粋)