新型コロナで年金が消える
  GPIF「21兆円超」損失で日本が世界最大の被害国へ=今市太郎 moneyvoics

新型コロナショックによる株大暴落で、私たちの年金積立金を株などで運用するGPIFが巨額の含み損を抱えています。
このまま行けば、日本が新型コロナの世界最大の被害国となりそうです。
 ■ 株大暴落、年金運用は危機的状況へ
3月17日時点の米株・日経平均・TOPIX・ドル円レートから勘案しますと、
GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)が未曽有の損失を出して2019年の4〜12月までの累計収益すべて失い、
その倍返しにあたる損失を出していることが見えてきます。
 ■ 年間運用成績マイナスはすでに確定的
2月から3月にかけての立て続けの世界的な株式市場の暴落と、ドル円レートの急激な円高傾向の
もとで下げが続いている状況下では、莫大な損失が出ていることは想像に難くない状況になってきています。
総額168兆9,897億円の資産運用額を当初設定しているポートフォーリオ比率(国内債35%、国内株25%、外国債25%、外国株25%)で継続運用して、
市場の騰落率と同様の損失が出ている場合、株式だけですでに16兆円という含み損、債券でも5兆円以上の損失を抱えています。
そして、その含み損は現在進行形で増えていく状態であることがわかります。
 ■ 年金運用は始まって以来の大損失へ
現状で見ても累積収益の12兆円は完全に飛ばしてしまっており、さらにプラス10兆円の原資を失ってしまった可能性が非常に高まっています。
しかも含み損は今後もさらに拡大することは十分にありそうで、GPIFによる運用始まって以来の大損失となることはもはや確定的な状況です。
もはや老後2,000万円が足りない云々といったのんきな話をしている場合ではなくなってきていることがわかります。
そうでなくても日本の景気は消費増税に新型コロナの追い打ちで、もはやガタガタの世界に陥ろうとしているわけです。