http://bylines.news.yahoo.co.jp/kubotahiroyuki/20151112-00051379/

ポール・クルーグマン氏はアメリカの経済学者であり、コラムニスト、プリンストン大学教授、ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス教授を兼任し、
2008年にノーベル経済学賞を受賞している。辛口のコラムニストとしても知られており、かつては日本のデフレ不況に対し
、政府や日銀の対応の遅さを繰り返し批判してきた。しかし、アベノミクスについては、
コーディネートされた金融・財政政策が登場したと評価し、「そして日本経済が世界の希望になる」との著作も出している。
そのポール・クルーグマン氏がいまになって心変わりしたようである。

クルーグマン氏は11日に6日にIMF主催の会合で講演した際、「フォワードガイダンスは経済に極めて限定された参加者しかいない
場合にのみ機能する」との見方を示した。さらに「無責任であることを信頼できる形で約束すれば、
後は自動的に問題を解決できるという考え方は楽観的すぎる。そうなることはない」と話したそうである(WSJ)。

クルーグマン氏は「将来において無責任な行動をとることを信用してもらう」ことが必要だとこれまで唱えてきた。
つまり市場に対し、日銀が大胆な金融緩和に、より慎重にはならず、インフレ促進へ動くと信じ込ませるような驚きを与えるべきだと主張していたのである。


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クルーグマン氏、日銀のインフレ促進能力に自信失う
http://jp.wsj.com/articles/SB11021942449448864116004581346062400283544
クルーグマン 「金余りが世界経済を撹乱する」
http://wedge.ismedia.jp/articles/-/5359