悪魔バスター★スター・バタフライ 【SVTFOE】 ★7
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 ̄ ̄ ̄(_二_) 色々と経験して、心を入れ替えて頑張ることにした
良かったら経緯を聞いてくれると嬉しい
忘れたくないことがたくさんあるから、書かせて欲しい。 以前も同じ名前のスレッドを立てて
途中で落ちちゃったんだ
覚えてくれている人はいるだろうか?
ログは残ってるのでしばらく前のスレの内容と同じ事書いていくよ 俺、現在大学3年、一浪経験したのち地元の大学へ。
ブサメン、ブサメン。なんかバナナマン日村っぽい。
友達はいないほうじゃないと思う。
大学も、割とフツーに楽しんでる
毎日が特につまらないということはない けっこう時間かかるかも、ごめん。
俺にはずっと好きな人がいた。
好きな人ってより、大切な人って言ったほうがしっくり来る
コテコテかもしれないけど、幼馴染。
幼稚園〜高校まで、ずーっと一緒だった女の子がいた。 なんでこんなブサメン2ちゃんねらーにそんな幼馴染がいたかって言うと
彼女は近所に住んでる女の子だった
彼女の家は、少し坂を登った小高い場所にある煙草屋だった
そこの店の孫だった。
俺の家は、その坂を下った場所にある
小学校に通うとき、いつも坂を登るとそこに煙草屋があって
彼女がいるのがよく見えた 物心ついた時から一緒で
地区のイベントだったり学校のイベントも一緒になって
本当に幼馴染だった
でも年齢を重ねるたびにその思いは変わっていった
彼女は可愛かったんだ
中学に上がった頃くらいから、彼女は自分とは違う世界の人間なんだと気づき始めた 学校だと彼女とまったく話せなくなった
だから俺は学校の帰りに、あの小高い坂の上にある煙草屋に寄ったんだ
そこは煙草屋だけどアイスとかお菓子も売ってたから
俺は買い食いをするフリして、彼女に会いに行っていた
でもほとんど会える日はなかった
彼女は塾も部活もしていたしね
忙しかったんだ だからいっつも彼女の婆ちゃんと話してたんだ。
いっつもニコニコしてたなあの婆ちゃん
きっと俺の気持ちに気づいてたんだろうな
当時はそう思わなかったけど、今だからそう確信できる
彼女の婆ちゃんがいつも番台に立っててさ
俺が外のベンチに座ってアイス食ってた
たまに煙草を買いに来る常連さんに
「今日もいるんだw」とか言われてた 彼女の婆ちゃんがまたいい人でなあ
中学生男子のわがままとか、どうでもいい悩みとか、よく聞いてくれたんだ
思えば、俺は本当に良い田舎に生まれた
いい人達に囲まれてた 学校帰りに、自転車で坂をくだる直前に、ドキって
胸がうずくんだよな
彼女の家、煙草屋を見て。
今日は寄ろうか、どうしようか?みたいな
寄ったってどうせ彼女には会えない
でも行ったら、今日は、彼女がいるかもしれない、みたいな
いっつも家に帰る直前でそんな葛藤を心でするんだよなw そーんな悩むなら、帰る方向マジで一緒なんだから
「一緒に帰ろう」って簡単なこと、一回くらい言えば良かったのにな。
本当馬鹿だよ
いっつも下らない期待だけして一人で帰ってた
でもとある日、一度だけ彼女に出くわしたことがあった 俺がいつもどおり、アイス買って帰ろうとしたら
番台に彼女が出てきたんだ、いらっしゃいって
夏だったから、真っ白なTシャツ着てうちわパタパタさせて。
店番しててもおかしくはないけど、初めての事だったから驚いたな
「あ、◯◯君じゃん、なんかいつも来てるんだってね」って言うんだ
俺が通ってたこと、知ってた すごく興奮して嬉しかった
妄想が実現したもんだから、本当にドキドキした
今思えば、ある意味人生最良の日だったかもしれんな
彼女は笑って、「アイスなんかただでいいよ」って言った
で、二人でチューペット半分こにして食べた
番台に立つ彼女をジーっと見つめながら
外のベンチでかっこつけてチューペット食ってたなw 俺もう本当に夢見心地だった
学校の皆が誰も知らない彼女の一面を
自分だけ知ってる気がして、自分がすごいカッコイイことしてるような気分になって
でも、彼女は不意にこんなことを言ったんだ
「なんで毎日ウチに来るの?」
そう、俺の家のもっと近くにはコンビニがあった
俺が毎日彼女の家に寄るのはけっこう不自然なことだった 何も言えなかった
俺はこの一言がなんかショックだった
彼女は続けて
「学校でももっと話そ」みたいに言っていた
俺はそれから、彼女の家に寄り付かなくなった
なんだか、彼女に見透かされてる気がして
嫌な思いをさせてるような気がして
今思えば中学生らしいな〜とも思うけど
俺はその日からまったく彼女の家に寄らなくなった もちろん、ブサメンで卑屈になっている俺は
学校でモテモテ、明るい彼女に話しかけることはなかった
話しかけたい、と何度も思ったけど
彼女の取り巻きが怖いし、周りの男子の目もあるし
俺と話してたら、周りから
「え、◯◯なんかと友達だったの?」ってなるかもしれない 学校だと俺から避けてるフシもあったし
彼女と俺が実は仲がイイなんて誰も知らなかった
だからこそ、俺は彼女ん家の煙草屋さん、
通称「坂の上」に通っていた
坂の上の煙草屋だから、坂の上。
よく「坂の上で煙草買ってきて」とかいう風に使ってた。
学校でも話しかけないし、坂の上にも行けない
彼女との距離はどんどん離れていった >>24
特に違うことはないと思う
ただ俺の場合は行動に起こしただけで そんなこんなで俺は高校になったが
彼女と距離をつめることもなく
お互いただただ、昔の幼馴染、という存在になっていった
俺は、とても大好きだったのにね
そして一気に話がとんでしまうが、このあたりから本筋
俺が受験で見事に滑って、
悲しい悲しい浪人生活がスタートするわけですよ 浪人は本当にキツイ
ただただキツイ、もし考えてるヤツいたら、けっこう覚悟いるぞ
俺は自宅からひたすら毎日予備校に通っていた
ひたすら勉強、やることなんて特になく
まわりはみんな新生活スタート
ただひたすらに落ち込んだな、あの時は 同級生がみんなはしゃいでて
浪人した俺のことなんてみんな忘れちゃうんじゃないかって不安になった
事実それでだいぶ荒れた
世界に独りにでもなったような気分になるのよね
親にも随分反抗して、本当申し訳ないことしたな
でも、焦りと、不安と、なんとも言えない気持ちに襲われるんだ
それが毎日 何を思ったか、俺はある日
予備校の帰りに、久々に坂の上に寄ろうと思った
もしかしたら彼女がいるかも、なんて一縷の望みもあったが
懐かしいものにふれて、少しでもリラックスしたかった
彼女の婆ちゃん、話聞いてくれるかな
なんて淡い想いを抱きながら久々に路肩に自転車を停めた がらっと戸を開けると
そこには随分久しぶりに見る彼女の姿があった。
見慣れない、おしゃれな私服の姿で。
古ぼけた番台に、真新しいパソコンを広げてカタカタやっていた
驚いた、なんで彼女がいるんだろう
大学に行ったとは聞いていたけど、夢の様な光景に本当にびっくりした 俺「久しぶりぃー…」
彼女「あ、◯◯君だーw」
相変わらず、明るくて人に好かれそうな雰囲気だった。
俺「何してるの…?」
彼女「今日ね、大学半日だから。お手伝いw」
俺「なるほどー…」
彼女「前にもこういうことなかった?w」 驚いたな、彼女覚えてた
あんな何気ない日のこと
嬉しいんだか、もったないんだか。
俺「あーあったねぇ…」
彼女「聞いたよ。◯◯君浪人でしょ?大変そう」
俺「あー…まあね…」
彼女が俺のこと知っててくれたことに感動した
ちなみに彼女は割と頭良かった
俺より一年先に地元の大学に行っていた 俺はその日、アイスを買ってベンチで食べた
でも、それ以上彼女が話しかけてくることはなかった
気を使ったのかもしれないな いい子だから
俺はそれでもいいなって思った
しばらくここに通えば彼女の顔が見れる
今度「なんで来るの…?」って聞かれたら正直に言おう
そんな心持ちだった 単純だったな 俺は
彼女に会える可能性があると知った途端
毎日が急に色づいたような気がした
それから俺は、予備校帰りにかなりの頻度で坂の上に寄って帰るのが日課になった
彼女がいる日も、いない日もあった
でもそんな繰り返しが楽しかった
いない日はいない日で、次に会えるときの事を期待できるからね。 そんなこんなで夏くらいまでは坂の上に通うのが日課だった
とは言え、受験生。
デート誘うなんてとんでもないし、彼女とメールすることなんて一切なかった
ただ、予備校帰りの一瞬、たとえ話さなくても、彼女の顔が一瞬見れるだけでよかった。
それが本当に楽しみ楽しみで、毎日頑張ってひたすら勉強した。 彼女は「何で来るの?」とは言わなかった
聞かれたら「好きなんだ」くらい言うつもりでいたが
彼女は俺が来ることになんら特別な気持ちはないようだった
まるで遠い昔の関係性が戻ったように
俺が顔を出すと彼女は決まって忙しそうに何かの作業をしていた
俺に気付くと顔を上げて
「お疲れ様、毎日大変だね」と決まって笑いかけてくれた 夏になると、とても焦る
まだ春でいた気分が
夏になると、「あ、やばい受験が来る」
って凄い焦る
それでいて浪人生の夏はすごく短く感じる。
俺は8月になると、ほぼ毎日のように坂の上でアイスを買って
ベンチで食べて帰っていた
坂の上に行くと、焦る気持ちが本当に和らいだ ベンチに座って街を見下ろして
「俺、何やってんだろう」
って虚しくなることもしょっちゅうあった
なかなか眺めのいい場所で、座るたびに虚しくなった。
勉強しなくていいや、って思うことも多々あった
でもそのたびに彼女と話して
早く勉強して大学行って、正々堂々と彼女に向かい合おう、って思った 正直、夏の坂の上はお世辞にも居心地が良いとは言えなかった
太陽がガンガン照りつけるし、本当に暑い。
虫もたくさんよってくるし、蝉は狂ったように鳴いててやかましい
でも、眺めだけはそれなりに良くて
散歩がてらとか、イイ気分転換に、ってわざわざ煙草を買いに来るお客さんは沢山いた
俺もそれでアイスを食べに来るわけだが
もちろん俺の目的は彼女だった 暑さも少し衰えてきた頃、
坂の上で彼女をほとんど見かけなくなった
それだけを頼みの綱に生きていた俺は、嫌な予感がした
何かあったんだろうか
何かあったんだ。
まあ当然っちゃ当然
あんだけ可愛くて素朴な子だ 彼女に恋人が出来た
坂の上に行った時
彼女本人から、伝えられた 彼女の言葉で
「彼氏ができちゃった」
楽しそうに笑う彼女を見て、俺はおめでとう、って笑った 嬉しそうに話すんだ
何も知らずに、写メまで見せてきやがって
とても優しそうで、人のよさそうなメガネの男性がいた
先輩らしい
うん、これなら安心だ って自分を納得させた
彼女が好きになった人だ、間違いなくいい人なんだろう 悔しかった
正直、めっちゃ泣いた
なんか傲慢だけど全てを失った気がした
ぜーんぶ、俺が悪いんだけどね。
それからは再びまったく坂の上に行かなくなった
ひたすらに勉強に打ち込むようになった
現実逃避で勉強に夢中になった それからは瞬く間に時が過ぎて
センターも、特に緊張することはなかった
死ぬ気で勉強して、まったく滑る気なんてしなかったんだ
誰に応援されることもなかったが
とにかく早く大学に行って、俺も遊んでやろうって考えていた
センター問題なし、2次試験も。
俺は危なげなく、志望通り地元の大学に通うことになった
ただ、気にかかっていたのは
国立2次の前日に彼女から
「頑張ってね」ってメールが来ていたことだった こうして一年遅れで俺は彼女と同じ大学に通うことになった
とは言え
学部が違うので最初はほとんど会わなかった
俺は怒涛のように渡される新歓コンパのビラを一切受け取らなかった
あれだけ大学をエンジョイしようと考えていたのだが
実際大学に入ってみるとどうでもよく感じられ
何もやる気がなくなった それでも、大学の暮らしは決して悪くなかった
学部に仲の良い友人もでき
女っ気こそないものの、バイトも始めて楽しい日々を過ごしてた
5月にハタチの誕生日を迎えしばらく経った頃
俺は一丁前に煙草を吸い始めた
本当にただのかっこつけだった そんな俺は、大学帰り
本当に何も考えず、坂の上に行った
そういえば、ここで煙草を買ってみたいなって、純粋に思った
ひどい夕立で、急いで走って坂の上に駆け込んだのを覚えてる
まだコンビニで買うのも微妙に抵抗があったし
ちょうどいいなって思ったんだ そこには無表情で、メガネをかけてパソコンをいじる彼女がいた
俺は手にタオルを持ったまま放心した
「いらっしゃい…」
そう言って彼女も俺と同じように驚いたようで、ピタっと動きが止まった
大学でも一度も顔を会わせたことがなく、本当に久々だったので
俺は心底動揺した。
まさか、彼女がいるなんて思っても見なかった
そんな期待、していなかったのだ 「久しぶり、凄い雨。大丈夫?」
そう言って彼女は喋り出した。
俺は、あぁ…みたいな良く分からん相槌を打ってしまった
「暖かいもんあったかな?」と言いつつ彼女は一旦に中に引っ込んでしまった
「あったよ〜」と言いつつ、彼女は熱いお茶を持って再び現れた
俺は目の前で起こっていることに対応しきれず、
お茶をもらって「う、うぃす…」
みたいにまったく意味不明の態度をとっていたw 彼女はお茶を飲んでいる俺をじーっと見つめていた
もう、緊張してお茶どころじゃなかった。
彼女「メール返ってこなくて心配してたけど、良かった。」
唐突に彼女は言い始めた。
俺「え?」
俺は一瞬なんのことかサッパリ分からなかった あのメールのことだった
入試の前日に、突然やってきた激励のメール。
俺は、別にわざと返さなかったわけではない
本当に嬉しかったし、勇気が出た
でも彼女に恋人がいたのも知っていたし
俺が彼女に変に関わってしまうのも申し訳ないだろうと思い
色々考えた結果、返信しなかった
それが俺なりのけじめだったし、
彼女を無理に諦めるためになかば強引に返事を我慢したのだ まあよく考えればメールの一通くらい返すのが常識だろ、と思うけど
その一通がダメだったりする俺はそう考えていた
俺「あ、うん…あれはごめん…でもありがとう」
彼女「お母さんに聞いたんだよ、◯◯君合格したんだって。
本当によかったね。」
そのあと、しばらく沈黙して、嫌な時間が続いた
俺は目の前にいる彼女に、何を言えば良いかさっぱり分からなかった。 俺「あのさ、彼氏さんとはどう?」
とっさに出た一言がコレだった。
彼女はうつむいた 初めて見るような表情だった
彼女「別れたよ…」
彼女はまたうつむいて黙った
俺「そうなんだ、ごめん…」
どうして?とは聞けなかった
何か事情ありげだったから、聞けなかった 俺は、その後クールぶって
「CABIN一つ。」と言って、店を飛び出た。
土砂降りの雨の中、思いっきり走った
もうどうでも良かった
やった やった!!
俺は手を思いっきり握りしめて全力で走った
もう本当に嬉しくなって楽しくなって
ひたすらテンションが上がった 彼女が別れたってのに、喜ぶなんてひどい話だが
現に、彼女は悲しんでいるだろうに…
でもそんなことは、ほんっとうにどうでも良かった
彼女が、ひとりに!!
もうその想いしかなかった
今度こそ、今度こそ!
絶対に彼女に向き合おう、俺はただそう考えて
一人で本当にハイになった 今まで、どれだけ彼女を見て、彼女に焦がれてきたかことか。
今度こそ、彼女に伝えよう、彼女と向き合おう
そう思うと胸がワクワクしてドキドキして、いてもたってもいられなくなった
彼女に何を言おう?彼女とどこへ行こう?
今まで色んな制約でとどめていた彼女への想いが、一気に爆発した。
何をしたら喜んでくれるかな、何を言ったら笑ってくれるかな
俺の心のなかはあっという間に彼女で一杯になってしまった 大学で、毎日彼女を探すようになった
毎日、坂の上を見に行くようになった
もう、なにも取り繕う必要はない
自分に嘘をつく必要はない
彼女を心から好きになっていいし、目一杯彼女のことを想っていい
そう考えた瞬間、本当に急に毎日が楽しくなった
「ああ、生きてるなあ」ってひしひしと感じるようになった それから、彼女とはたまーに一緒に帰るまでになった
電話とかもちょいちょいするようになった
来ている…来ている。
俺はもう毎日が楽しくて仕方なかった
夏休みが待ち遠しくて仕方なかった
ずっと思い焦がれていた子と気兼ねなく仲良しでいられる
それだけで、本当に嬉しかった 夏休みになったらすぐだ
俺からデートに誘った
生まれてはじめて女の子を遊びに誘ったよ
待ち合わせ場所に、彼女がいる喜び
俺は嬉しくて死にそうだった
二人顔あわせて「いこっか」って行って歩き出す
何もかもが初めて
そして目の前に最高の相手、夢のようだった よく分からない俺はボーリングに誘った
映画とか、カラオケの方が良かったのかな?
二人で電車に乗って街へ出てボーリングした
ほんと、中学生みたいだなw
でも、何をしてても彼女は本当に楽しそうにしてくれるので
俺は安心だった 俺がストライクとると
「すごー!」って言って
手を叩いて喜んでくれる
自分がストライクとるとピョンピョン跳ねて喜んでさ
本当に可愛いかったよ
で、テキトーに買い物行ったりフラフラして
二人で一緒に帰って、坂の上に戻ったんだ 坂の上のベンチに二人で座ってアイス食べた
俺にとっての思い出の場所。
きっと、彼女にとってもそうだろう
暑くて蝉がうるさくて、とても居心地が悪いんだけど
何度も来てしまう
そして今は彼女と二人で 隣を見ると、彼女笑って嬉しそうにアイスを食べてる
その光景が可笑しくて微笑ましくて
なんとも幸せな気持ちになった。
俺は最高の気分だった
彼女のことをずーっと想おうって考えていた
そして、俺と彼女の最初で最後のデートは終わった 夏休みが明けると、彼女は大学を中退していた
あまりに突然のことで、俺も最初はまったく整理がつかなかった
何があったのか、さっぱり分からない。
彼女から突然
「ごめんね、私大学辞めました。もう会うのは難しいよ」
というメールが届いたのだった その後、彼女から電話でことの経緯を聞いた
どうやら、彼女の昔の彼氏が
煙草屋からたびたび目を盗んでは売上金を盗んでいたらしい
そして、彼女は彼氏と別れたそうなんだが
その件で父と母が散々揉めたらしい もともと彼女の両親はそんなに仲良くなかったのだが
その一件でめっちゃ揉めて夫婦仲が一層悪くなったらしい
最初は彼女の一件でもめていたのが次第にエスカレートし
なんと父親は不倫までしていたということが明らかになったらしく
両親は離婚
彼女の母が実家に帰ってしまったらしく
父の事を本当に許せない彼女も
母と一緒に家を出ていったらしい、大学をやめて 俺も耳で聞いただけだから
どうしてそういう決断に至ったかはよく知らないし
きっと色々事情があったんだろう、彼女の家なりの
ただ、俺にとってはそんなことはクッソどうでも良かった
重要なことはただ一つ
彼女が目の前からいなくなってしまったということだけだった バカなんじゃないのか?
と思った どうしてまたどっか行ってしまうんだ?
彼女の母の実家
彼女のいる場所は、俺の家から車でゆうに8時間以上はかかった。
遠いなんてもんじゃない
下手したらもう一生会えないんじゃないのか?俺はショックだった 彼女が大学をやめて遠方の地に行ってからの俺は
空っぽだった
マジで抜けがら。
講義も単位ぎりぎりまでサボった
家で煙草をふかして一日中パソコンに向き合うことも多くなった
最初のうちは彼女に何度か電話したが
向こうで仕事に就いたらしく
次第に連絡も少なくなった 3ヶ月くらいが経ったのち
寒くなってきた頃、
坂の上はシャッターを下ろした。
彼女のお婆ちゃんが体調を崩し
店番をする人がいなくなった店は
二度とシャッターが開くことはなかった
身の回りの、彼女の面影があるものがどんどん消えていった 年が明けると
一緒に行ったボウリング場も潰れた。
本格的に、彼女が本当にこの街にいたのか怪しくなってきた
幼い頃から、本当に一緒に過ごしてたのか
記憶だけになってしまった彼女を思い出すのが本当に辛かった
俺は車の免許を取ることにした
幸い非リアでバイト充だった俺は
貯金はそれなりにあったのだ 冬休み、春休みを利用して教習所へ。
免許をとって、自らの手で彼女のいる所へ
どうして車じゃなきゃいけなかったのか分からんが
なんとなく公共の交通機関じゃなく、車で行きたかった
でも、通い始めて気づいたけど
自動車教習ってクソだるいんだよな なんとか、冬休み春休みを返上して
免許はとれそうだった
路上教習になったあたりから
一人の女の子とよく時間がかぶるようになった
彼女は大学進学を控えた高校生で
しきりに「免許とったら何する?」って聞いてきた 俺はその子が苦手だった
妙に騒がしくて、うろたえてしまう
「あたしはねー、友達と旅行行くのー」
と聞いてもないのに話してくれた
それで俺に
「ねーねー俺さんはどこ行くのー?」
と聞いてくる おそらく、今時のどこにでもいるいい子なんだろうが
俺は嫌だった
一番触れてほしくないところに土足で踏み込んでくるような
今思えば、俺はなんてつまらん人間だったんだろうな
「どこも行かないよ」
そう言うとその子は冷ややかな目で俺を見て、口をきかなくなった
てきとーに答えたの、ばれたんだろうな それからその子と教習の時間がかぶることも多く
待合室が気まずかった
意地はったこと後悔した
正直に、何をしたいか言えばよかったのに
俺の中で、まだ遠くに行った彼女のことを
想い続けてることに、恥ずかしさがあったんだろうな… その子とは卒検がかぶった
試験のあと、その子を呼び止めて
「今までありがとう」と言ってみた
すると意外にもその子は笑って
「こちらこそ」と嬉しそうに言ってくれた
俺は思い切って
「車で好きな人に会いに行ってみる」と言った
馬鹿にされると思ったけど
その子は笑って頷いてくれた 免許をとると休みは終わり
学年が一つ上がった
段々暖かくなってきて、季節の変わり目と言ったところ
授業は目一杯つめこまれており
いつ彼女に会いにいくか途方に暮れた
夏休みしかないな、ってこのあたりで感づいた 忙しさからなのか
俺のことを忘れたのか
この頃から彼女とはあまりメールできなくなっていた
もう半分諦めてたもんな、連絡つけばラッキー、くらいに
5月の頭くらいに、彼女に
「8月に休みとってほしい。できるだけ長く。」
とメールを打った 案の定メールはしばらくなかった
一週間くらいしてから
「分かったよ。」とだけ返事があった
離れてしまってから、お互い連絡を本当に控えていた
俺は、離れてしまったら絶対結ばれることはないし
彼女の変な足かせにならないように、と連絡を遠慮していた
彼女もそうだったんだろうか
距離が、お互いに気を使わせる原因だったのかな 俺はそれから
無心で過ごしていた
彼女のことを考えないようにして
浮かないように上手いこと周りにも合わせつつ
日々をやり過ごした
あまり面白くはなかった
友人は好きだったけど
楽しくはなかった 段々暑くなってきて
夏休みも目前に迫ってきた頃
彼女から一通のメールが来た
「8月、来るの?」
俺は、「行くよ。たくさん話そう。」と返した
すると、「風鈴買っとくね」
という意味不明なメールがあって、メールはそこで切れた 必要以上の連絡のやりとりを全くしなかった俺達
それが良い事か悪いことかもよく分からなかったけど
8月になって、とうとう彼女の家に向かう日となった
運転にはだいぶ慣れていたが
初の長距離運転に、不安を感じずにいられなかった 田舎から田舎に移動するという、
あまり変わり映えのしない旅ではあったが
途中一人でSAによって煙草をふかしたり
写真を撮ったりして
一人で長距離運転で旅するのは悪くなかった
すっかり夏で、少しノスタルジーな音楽をかけながら
冷房をきかせて高速をひたすらに走るのは、
とても気持ちがいいものだった 夕方になった頃、高速を下りて下道になると
それなりの田舎が広がっていた
というか、山だった。山のふもと?
本当に何もない、山間部にぽつりと集落があるような…
近くまで行くと彼女に電話した
しばらくすすんだ道の脇に彼女が立っていた
日が傾いたとは言え、炎天下の中で、
汗ばんで笑って手を振っていた ドキッとした
一瞬で彼女だと分かった
会いたくて仕方なかった人だ。
白いブラウスに麦わら帽子という
なんとも妙ちくりんな恰好で、雰囲気も何もなかったが
楽しそうに手を振って呼び寄せるものだから
すごく胸がときめいてしまった 信じられないくらい嬉しくて
ワクワクしてる自分がいることにすぐ気付いた
窓越しに近づいてきた彼女は
彼女「こっちこっち!この細い道曲がってまだ奥がウチだから!」
俺「そっか、とりあえず乗りなよ」
ひとまず彼女を車に乗せた
俺「なーんでそんな恰好なんだよw」
彼女「だって熱いからさー、母さんがかぶってけって言うんだもん」 ごめんなさい
今日は一旦このへんで落ちようと思います
また今日の夜に続きを書きます
読んでくれてた人申し訳ない。 こんばんは
見てくれた人ありがとう
再開したいと思います 脇の細い道に入ると
しばらく上り道のようなものが続いた
ぎりっぎりで車2台がすれ違えるかどうか、くらいの広さの道
両端は草だらけ
場所によっては川で、落ちそうでヒヤヒヤした
とても冷房のきいた車内
彼女「冷房さっむいー」
俺「切ろっか、窓開けよう」 窓を開けると、熱気が一気に押し押せた
俺「うわ、あっち…」
彼女「そうかなー?これくらいがいいよ」
笑って話す横顔を見て、ここまで来て良かったって思った
再び細い道を曲がって、
下って、小さな川にかかる橋を渡った。
彼女「この橋渡ればもうすぐだよ。」
俺「けっこう来たな…よくあそこまで歩いたね。」
彼女「まあね」 レス数が950を超えています。1000を超えると書き込みができなくなります。