この捜査関係者は、両者の仲睦まじさを象徴する事例として、“恒例行事”を挙げた。名古屋場所の開催に先立ち、A氏の主催で、名古屋市内の老舗ホテルの大宴会場を借り切って行われる盛大なパーティーのことだ。
「北の湖部屋激励会」と銘打ち、毎年6月下旬ごろに開催されているという。
本誌は、まさに県警組織犯罪対策課がB社の反社会性を問題視したその直後、08年6月末に開かれたパーティーに出席した人物から証言を得た。
「夕方6時ごろ始まったと思います。前にひな壇があり、10人程度が座れる円卓が30〜40くらい用意された大宴会場でした。
出席者が席に着くと、『(当時、世間を騒がせていた暴行事件などの問題を指して)相撲界もいろいろありますが、
がんばりましょう』とA氏が口火を切ってスタート。
続いて、俳優の松方弘樹さんの歌とトークショーを楽しみながら、2万円相当のコース料理を堪能させてもらいました。
その後、北の湖親方が壇上に上がり、『いつも会長(A氏のこと)にはお世話になってます』などと挨拶をしていました」
出席者は当時をそう振り返りつつ、さらに続けた。
「北の湖親方の挨拶に引き続いて、部屋の力士が勢ぞろいで登壇した。
自己紹介などを行い、やはり歌を披露しました。次いで、ゲストが、力士らを激励するトークをしていました。
最後の出し物は、北の湖親方の奥さんの詩吟でした」会場には自民党県議や県警幹部OBらも顔を見せ、
A氏の人脈の広さがうかがわれる集まりだったという。
さらに、別の出席者はこんな証言もした。
「いままでこうした交際が公にならなかったほうがおかしい。
A氏は北の湖親方をあちこちの酒席に連れまわしていたんです。