宇垣美里 人生はロックだ 2017年4月10日号

気がついたら入社4年目。今年度のテーマは「心にロックを」

 私が入社する頃に生まれた友人の娘は言葉を発するようになり、それどころか私に
似顔絵をプレゼントしてくれるまでになった。

 一方、私はどうだろう?
いまだにカメラが回ると緊張するし、人見知りは直らない。地下鉄の乗り換えは失敗
しがちだし、相変わらず目は死んだまま。それでいいのか、社会人4年目。

 私、思うんです。「この世の中にいなくてはいけない人なんていない」って。代わり
のきかない人なんていない。その人にしかできない仕事はあるのかもしれないのけれ
ど、代わりは絶対いる。それは幸福なことでもあるはず。

 そう考えると、私は本当に恵まれている。どの番組においても、大事に育ててもらっ
てると実感できるから。誰にでもできるであろう仕事を、それでも私に振ってくれるあり
がたさ。その件は折に触れて書いていきたい。

 4月から新年度が始まり、私はいくつかの番組を離れることになります。時の流れは
驚くほど残酷で、大切にしていたはずのものさえ、容赦なく墓標にしてしまう。もう妹じゃ
いられない。ふり返らずに前へ、前へ。

 時々まったく違う人生を夢みることがあります。例えば大好きなお花屋さんや大学院
進学。関西で就職していたら、あるいは海外だったら。もっと自由だったかもしれない。
今の私には知ることができなかった景色が、会うことのなかった人との関わりが、そこ
にあったでしょう。

たくさんの選択肢の中から、私は東京でアナウンサーとして生きていくことを選びました。
捨て去った人生への責任は、選んだものを大切にすることでしか果たせませんよね。

 今年の目標は、何か新しいことにチャレンジするとき、「今日が人生最後の日」と思って
すべてに全力で取り組むこと!人の顔色を気にして、自分にウソをつくのはもうやめよう。
対外的にいい顔をしてみたり、本当はイヤだったことを傷つかないフリをしたり、そんなこ
とはもう3月で終わり!今年だけでもいい、自分をさらけ出して素直に生きてみたい。私は
私の人生を生きるんだ。

 人生は爆発。4月からの宇垣にご期待ください。