安倍が野垂れ死にしないためには、秋に解散しないといけないのは間違いない。

ただ最近の政局動向を見ると雰囲気が変わってきた。
解散に積極的なのは麻生だけで、菅と二階が明らかに消極的になっている。
(麻生が公明党の幹部と会談して解散を持ちかけるも否定されたりして、浮いた格好になっている)

菅が解散に消極的な理由は
1・解散して議席を減らすより、今の議席を保持したまま来年の通常国会で、多くの法案を通したい
2・コロナ前、安倍が「4選なし」と公言して未だにそれを撤回していないため、「安倍後」のことを考え始めている。
  (主流派or石破、どっちが首相になっても権力維持できるような立場を形成したい)
だと考えられる。

そしてここに来て新型コロナウイルスの第二波がやってきた。
一般国民は、「一体、安倍・小池・西村・加藤は何をやっているのか」と疑問に感じているが、
特措法の立て付け上、身動きが取れなくなっている。

小池は、国が緊急事態宣言を出さないと、金も出せないと休業要請もできない。
一方の安倍は緊急事態宣言を出すと経済が悪くなるので決断しきれない。
こうなった原因は、特措法そのものの、構造が悪いのだが、国会を開いてないから
法律を改正できない。

したがってしばらくは、この状況で漂うしか方策がない。

で、この一連の流れを見ると、結局、安倍から気迫が感じられないんですよね。
「もう1期やるぞ」「憲法改正を絶対やるんだ」という気迫があるなら
新型コロナウイルスで強権発動してそこから憲法改正する政局をつくるくらいの勢いがないといけない。
しかしそれがない。覇気がない。

だから菅や二階は「安倍はこのまま解散もせず、自民党総裁を退くのでは?」
「仮に解散したとしても議席を失うだけで何ら得るものがない」という思考になる。

そうやっていくと、解散機運が薄れて、どんどん求心力がなくなって、
権力が死んでいくのだが、安倍がそれでもいいと思っている可能性が出てきたなと見ています