前スレで名誉挽回、汚名返上、汚名挽回のネタが出てたんでちょいと経緯を間違って理解してる人多いっぽいから突っ込み
江戸や明治、大正、昭和前期あたりまでの文をたくさん読む人は少なくとも感覚的には大体知ってることなんだけどさ

元々江戸、明治、大正、昭和の前期までは汚名挽回が正しくて、名誉挽回と汚名返上という二つの言葉は存在しなかった
●●挽回の●●に入る言葉は本来ネガティブな言葉でネガティブな●●を原状回復してまともな状態にもどすのを●●挽回という
つまり挽回って単語の本来の意味を考えると、名誉って言葉が挽回の前につくのがおかしくて汚名が挽回の前につくほうが原義に沿う

返上と言う言葉は上様や、天皇、皇帝、国王などとても高い位の人からいただいた名誉、地位、財産をご返却するという意味の言葉なんで
汚名返上なんて使い方が原義から考えるとおかしい

この本来間違いともいえる汚名返上、名誉挽回と言うおかしい言葉が現れたのは昭和の末期
間違った言葉も定着すると正しい言葉になる、っていう実例を体現した言葉だね、この二つの造語を作ったのも、汚名挽回を間違いってことに変えたのも三省堂
これを広めた三省堂が最近は汚名挽回は正しいと用例として修正して新版の辞書に乗せるようになった
三省堂関係者が作っちゃった造語の汚名返上と名誉挽回はここまで定着させると今更消滅させることもできないから現状維持つまり現代では正しい言葉という扱い