「いくら必要なんです?」

名探偵オリツエの真骨頂だったな
途轍もない洞察力と、それに合理的な説明を見いだす論理構成力
特殊個体としての能力の高さに加えて、考え得る可能性や要素の引き出しは情報重視の家伝の教育の成果か

メイドチームは、諜報戦、心理的駆け引きで常にオリツエに破れ続けていたことになる
敵対者ではなかったのだけどな


オリツエ、ピエーロさんの言うように辛かったのだと思う
優秀すぎると、議論のとっ始めに結論を述べて、ついていけない凡人に一笑に付されてバカ扱いとかの経験がたくさんあるから
大学である程度は知的レベルがそろった人間に囲まれて、ようやく能力に対しての承認欲求を吐露することが出来た

だが、いくら能力(そして善良な心根とそれを実行する人格)を示しても、その価値を認めない集団に囲まれていてはむなしさが募るばかりだったろう