まさにこれだな

 バブル崩壊以降,当然モノは売れなくなってきます。で,そういう中で何をするかというと,やっぱり売れるようにしていかなければいけないわけです。
売れるようにするために何をするかというと,「飲み込みやすく」するんですね。
 つまり,今までだったらその,テーブルがあってご飯が並んでいる状態があればよかったんですが,美味しそうな料理が並んでいるだけじゃお客さんが来ない。
そうなると,「もう噛まないでもいいですよ」というくらいの,いわばエキスのようなお粥状のものを,どれからどう食べようかな?
ということさえも考えさせないで,とにかく相手の口元まで持っていってしまうんです。

 凄い砕けた言い方をしてしまうと,“バカみたいな話”ばかりが多くなってしまったんですよ。

 ちゃんとした大人なら聞く価値もないっていうようなもの,これが今,「若い子達はこういうものが好きなんだよ」という話でもって大量に作られて,
若い子達も選択能力がないままに,差し出されたお粥を飲み込んでしまっている。
 で,それに慣れてしまっているものだから,たまにちゃんとしたお話,
つまり「ちゃんとした食べ物」が来ても,噛み方が分からない,飲み込み方が分からないという風になってしまう。