「ガンダムF91 4KリマスターBOX」安彦良和・大河原邦男・富野監督の封入特典インタビュー冒頭公開!
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カロッゾというキャラクターを作ってしまったら、僕はそれでよいと思ってしまったんですね。それが一番の間違いでした。

――カロッゾ=鉄仮面は、非常にユニークなキャラクターだと思います。

だから、そこが間違いのもとだったんです。キャラクターを思いついたことで安心してしまったんです。
なぜ鉄仮面を被らなければならなかったのかを、もうちょっと突き詰めておかないと、結局は上っ面だけをなぞるような話になってしまうのに、
それを考えていなかったということが、『F91』という作品にとっては、ものすごく大きな欠点になっています。
たとえばセシリーが「お父さん、あなたはなんて酷い男だったんだ。情けないんだ!」なんていうことを言うとか、
そういうところまで踏み込まなければいけないキャラクターだったのに……それを忘れていたんです。

――なぜだったのでしょうか。

自分が親になっていたからです。子供から非難されることから逃げたんです。そういう劇は作りたくなかった。
お父さんの存在を認めてほしいという心理があったことを、今思いだしました。
(略)そういう反省点があったにも関わらず、僕が今日まで気づくのをやめていたのは、自分が子育てを間違ったと認めたくなかったからですね。