初画集発売直前! アニメーションクリエイター、湖川友謙から教わる“発見”の面白さ
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湖川 「破裏拳ポリマー」(1974年)のとき、お富さん(富野由悠季監督)と会ったんです。彼が演出していた回が、たまたま私の担当話数でした。
それ以降、別の作品でも「作画やってくれない?」と、お富さんから電話が来るようになりました。
いつも、打ち合わせは5分ぐらい。そのあと3時間ぐらい、喫茶店でアニメに関する雑談をえんえんと続けていました。
ギャグ物をやりたいとか、実写映画だとこうなのにアニメではこうだよねとか……その時間が、とても楽しくてね。


── 富野監督自ら、原画を描いていると聞いたことがあります。本当ですか?

湖川 はい、描いてますよ。「イデオン」のオープニングも描いてます。メカが変形するカットですけど、それらしく描いてました。
だって、お富さんは私のところに趣味で描いた絵を見せに来るんです。私のところに持ってこられても……ねえ? 
あまり悪く言うのもかわいそうだから、1回だけ誉めてあげたんです。とてもよろこんでました。だから、お富さんは絵が上手いってことにしておきましょう。
安彦(良和)さんは、きれいにかわいくイラストを描くでしょう? 私はきれいに描くのがイヤで、思うようにズバッと描きたいタイプなんです。
それで、お富さんから「湖川の画は汚い」とか「湖川の画は売れない」と言われたこともあります。彼とは、あと1本でよいから、一緒にやりたいんですけどね。