MSA-007T改(MSA-007S) ネロ・インターセプター

MSA-007T "ネロ・トレーナー"に月面降下装備用の追加プロペラントタンク一式とMSA-007E "EWACネロ"のバックパックブースターを装備した機体。
ネロ・トレーナーに勝る加速力と追加プロペラントによる長時間加速/減速力を利用して可変MA並の高速移動が可能。
ただしAMBAC能力は通常のネロに劣り、また高速移動を伴う故に操縦の難易度は格段に跳ね上がる。

元々はネオジオン残党による可変MAを使ったテロを察知した連邦軍艦艇が、追撃のために手持ちのネロとその装備を使って急造したもの。
部隊のSFSが全て破損/喪失していたため、この急造装備を施したネロ1機が可変MAを追撃、見事に補足/撃破に成功した。
この事例は「適切な装備さえあれば第二世代機でも第三世代以降の機体に対抗できる」という第二世代機のポテンシャルの高さを示した好例とされている。

連邦軍は後にアナハイムに依頼し、この装備のネロを"MSA-007S ネロ・インターセプター"として制式化している。
制式化に際して脚部のプロペラントタンクをEx-Sガンダムのコンフォーマルタンクベースに変更、肩部のバインダーにもコンフォーマルタンクと武装を追加
(60ミリバルカン砲をバインダー1基につき2門、計4門)している。また加減速限界を高めるためムーバブルフレームも強化された。

本機はRGM-89"ジェガン"とSFSの供給が潤沢になるUC0092年ごろまで月軌道艦隊や低軌道艦隊に配備され一定の効果を上げたが、同時に
「改造や装備次第で通常型MSでも可変MS並の効果が挙げられる」事を証明してしまい、以後、政府内で可変MS不要論が唱えられるようになる。

可変MSで得られた技術を応用して開発された通常型MSが、可変MS時代の終焉を告げる事となったのは何とも皮肉な話である。