セイバーフィッシュ++

一年戦争後激減した航空兵力の質の向上を目指して試作された近代化改修プラン
セミモノコックボディはそのままにエンジンをRGM-79用の核融合炉に換装して熱核
ジェット推進できるようにしたものをセイバーフィッシュ+、そのままロケットランチャー
をビームキャップ式ビームガンにしたものを++という
++の段階でコアブースター並みの性能に達することを目標として設定していた

軍備再編のための予算のほとんどが宇宙艦隊とMS部隊の再編に充てられ、プラン
そのものは比較的早期にまとまっていても試作機がロールアウトしたのは戦後7年
のグリプス戦役の頃だった

そのころにはベースジャバーなどのSFSとMSとのコンビで航空兵力の代わりをしたり
あるいは可変MSなども実用化されてはいたが、いずれもコスト的には高いものにつき、
単純に航空兵力としてのコストパフォーマンスはセイバーフィッシュ++には及ばないモノ
だったが、それでも量産はされていないのは地球において航空優勢を競う相手がいな
かったから予算を確保できなかったからに過ぎない

唯一実戦に参加した記録に残っているのはグリプス戦役のときのエゥーゴによるジャブ
ロー空襲だが、試作機のうちの一機(ビームガンを搭載しない+仕様)がエゥーゴのMSと
交戦した様子が戦闘参加機のガンカメラに記録されているのみである

グリプス戦役が集結し、なし崩し的に第一次ネオジオン紛争が始まったが、もしこのとき
十分な数のセイバーフィッシュ++が配備されていれば降下途中のネオジオン軍を迎撃す
ることによってあそこまで地球はいいように蹂躙されることはなかったとは今もって連邦空
軍関係者からよく聞かれる

しかしながらこの機体の試作過程で得られたノウハウは実はSFSや可変MS、ワイバーン
といった次世代戦闘機に存分に生かされ、戦績以上に後世に影響を残した稀有な機体では
ある