―――デュオ、お前は『ファイアーデスサイズ』を知っているか
かつてコミックボンボンのガンプラ記事で作られた改造ガンダムのことを
デスサイズの火力アップ改造を目的に、ヘビーアームズのパーツを
流用した結果、肩や胸や脚、武器までも交換してしまい…
「…………!?」
頭と腕と腰以外、全部ヘビーアームズになったデスサイズが完成した
それがファイアーデスサイズだ
「その記事なら僕も知ってるよ。でもその作例で
 デスサイズとして扱ってるガンプラって、どう見てもサンドロックなんだよね
 写真に写ってるのはサンドロックなのに、解説文はデスサイズになってる
 ボンボンの編集が名前を間違えたのかな」
割り込んでまで余計なことを言うなカトル!
とにかくだ、俺は今回 その作例の逆をやったに過ぎない
頭がデスサイズならそれはデスサイズだし、ヘビーアームズも同じことだ

「んなわけねーだろ! 畜生ボンボンの編集まで俺を馬鹿にしやがって
 そういうことならこっちにも考えがあるぞ!」
そう言い残してデュオは通信を切った
奴の考えというのが気になるが、今は目の前のカトル達を捌くのが先だ
鎌を使った戦闘には不慣れだが、ビームの刃物であるならば
ナイフと似たような使い方もできるだろうし、何とかなるだろう


その日の戦闘後、カトル達を撃退し意気揚々とサーカスに戻ると
ヘビーアームズのスクラップが持ち去られており
さらにその翌日には、ジャンク市に売りに出されていた
デュオの奴め、破壊された仲間のパーツを売っ払った
コンバッ○ロン部隊補給兵の如き血も涙もない所業を…
始めるか、俺のパーツ買戻し行脚……その前に資金集めの借金行脚か