シャーデンフロイデ(独: Schadenfreude)

とは、自分が手を下すことなく他者が不幸、悲しみ、苦しみ、失敗に見舞われたと見聞きした時に生じる
喜び、嬉しさといった快い感情

ドイツ語で「他人の不幸(失敗)を喜ぶ気持ち」を意味する

日本語で言う「ざまあみろ」の感情であり、日本でのシャーデンフロイデの類義語としては
「隣(他人)の不幸は鴨(蜜)の味」、同義の「メシウマ(他人の不幸で飯が美味い)」という俗語が近い物として挙げられる

英語では「Roman Holiday」という表現に相当するが
これはローマ帝国時代、休日に奴隷の剣闘士を戦わせる見世物を市民たちが楽しんだことに由来するもので、映画の「ローマの休日」からきたものではない


シャーデンフロイデが喚起される重要な要因に復讐心があると想定されている
fMRIを使った実証実験では、女性の復讐心が妬みに分散するのに対し、男性は自分に不利益や不正を働いたものに降りかかる不幸はシャーデンフロイデに直結することを示している
ニーチェはシャーデンフロイデについて「平等性の勝利と回復についての最も卑俗な表現」と述べている
シャーデンフロイデとは何らかの不公正や不平等を感じていた者が、他者が見舞われた不幸によって果たされる消極的な復讐といえる

とりわけ妬みはシャーデンフロイデと表裏一体の感情と捉えられている
妬みとは自分には無いものを持つ他者を見て、自分が劣った存在であると自覚する自己意識である
上記のマトリクスで言えば上方比較となり、妬みとシャーデンフロイデは対極的位置にある
架空の人物による仮想場面を用いた実証実験によって、妬みがシャーデンフロイデを促すこと
異性より同性に対してその傾向が強くなること
妬みがシャーデンフロイデに変化する脳内プロセスが明らかにされている