そうみたいだね
てかこのドラマ自体脚本家の半自伝らしい

北川悦吏子が難病を告白「10万人に1人の病に」
脚本家の北川悦吏子さんが、難病を患っていたことを初めて告白。病との過酷な闘いのなか、自身が書いたドラマのセリフに励まされることもあったと言う。
10万人に1人の割合で発症するといわれる病に二つかかりました。
一つは、ここで初めて明かしますが、国が指定する難病の「炎症性腸疾患」です。1999年の夏、人間ドックで見つかりました。
大腸などの粘膜に慢性の炎症や潰瘍が起こる病気で、ほどなく倒れ、闘病生活が始まりました。もともと腎臓に持病があり、1
6歳のとき医師から「子どもは産めない」と言われました。

けれど93年に夫の石原耕太と結婚して、97年に思いがけず妊娠、娘を出産。 その負担が大きかったのかもしれませんが、
産んでよかったと心から思っています。
闘病生活は十余年に及びました。なんとか工夫して連ドラを書き続けましたが、痛みがひどい時は、時間の経過すらわからなくなる。
さまざまな薬や、新薬も試し、再燃と寛解を繰り返しました。2010年6月にこの病気の最終手段とされる大腸全摘のオペをして、ようやく症状が落ち着きました。
ただ、その後も、全くトラブルがないとは言えず、そうこうしているうちに、今度は突然、左耳が聞こえなくなりました。診断は「聴神経腫瘍」。
良性の脳腫瘍が聴神経を圧迫し、症状を引き起こしたのです。
いまも左耳は聞こえないまま、耳鳴りがしています。潮騒みたいな音だったり、ザリガニがバケツの底をガサガサ這っているような音だったり……。
左耳は完全失聴して、もう、聞こえるようになることはありません。
全く、どうして私ばかりこんな目にあうんだろう、ともちろん、泣いた時間も多いです。  でも、ふと思い出したんです。あ、このセリフ、前に書いたことある。
「どうして私ばっかりこんな目にあうの? 私よりどうでもいいやつ、渋谷歩けば、たくさんいるじゃない?」
 
※AERA 2015年5月25日号より抜粋