私に出来ることは、とにかく数字を上げること。
営業で彼が取ってきたくれたお仕事を、技術職の私が精一杯に
こなすの。それで彼に認めてもらえたんだもの。
クライエントさんに「これからもずっとあなたでお願いしたい」って。

私、クライエントさんにとっさにこう言い返しちゃったの。
「ありがとうございます。でも営業の○○のことをどうか褒めて
やって下さい。 営業の○○がいつも汗水たらして外回りの仕事をして
くれているので、私も頑張らなければ、と思えるんです。
彼がいてくれなかったら、私にはこの仕事は出来なかったんです」

身内を褒めるなんて非常識だと分かってる。
でも私には彼の苦労が分かるから。夏の炎天下での外回りだよ!
彼なしに私の仕事なんて絶対に成り立たないのよ。

そしたら彼についても高評価の言葉が来たの。
課を越えて社員同士がお互いに尊重し合う社風が素晴らしいって。
彼、私のことすごく感謝してくれて…涙目で 私に「ありがとう、ほんまに」って。
私だって彼のこと本当に感謝してるし、彼のおかげで頑張れる。
私もその場で泣いちゃったの。 「○○くんのおかげで頑張れるんだよ」って。

いつの間にか心は通じ合っていたんだよね。
東京と兵庫って物理的な距離は600kmも離れてるのに。
そしていま私は兵庫支社に異動になってる。今までどおり彼の苦労に
報いる仕事をして彼を支えたい。そう思ってる。彼のこと大好きだから。
人間として大好き。でも男性としても大好き・・その気持ちが苦しいね。