レースレコードの激戦を制したのは、GI 初挑戦の4番人気インディチャンプ。
殊勲の福永騎手は何度もガッツポーズを作り、歓声に応えた。
「完璧に乗らないと太刀打ちできない相手だと思っていたけど、スタートから何からイメージ通り。
自分でも驚くほど冷静に乗れました。
日本で一番強い馬を負かしたのは、偶然ではできないことだと思います」
レース前夜に作戦を練り、パドックで陣営から了承を取りつけた。
「3列目のインにつけて直線で前を行く馬の間を割りたい」
その言葉通り、課題のスタートをきっちりと決めて4、5番手を追走。
直線では馬場の真ん中を割って出て、逃げ粘るアエロリットを捕らえ、外から迫る女傑の強襲を凌ぎ切った。
「ずっとコンビを組ませてもらったのは大きい。
圧倒的に厳しい相手にどうやって勝てるか考え、出した答えを実行できたのは自分にとっても大きい」
24個目のGI タイトルはユーイチにとっても格別の味だ。
レース後、ノーザンファーム天栄へ放牧に出された。
鞍上は「明らかに左回りの方がいい。
右回りだと内にモタれる」と明かした上で、「弱点を克服できれば更に上を目指せる。
アーモンドアイを負かした馬として大変な立場になるけど、一緒に大きな壁を打ち破っていけたら」と決意を口にした。

えっ!?天栄調整馬だったんか?