調教診断は、競馬(馬券)予想において、伝統的なツールですが、調子を推し量る上で、
有用と思っています。 >>161,>>176 など
およそ競馬新聞を真面目に使っている者であれば、調教欄を見ない人はいないでせうが、
基準を持って、当該調教日の馬場状態を勘案して調教を評価するという方法は、スピード
ハンデキャッピングな方法を、同様に用いることができるので、ある種思考経済的な
ところがあります。

スピードハンデキャッピングを補完するものを併用して運用しようとする場合、あまり
相性の良くないものを用い続けることは、長中期的には無理があり、その点、調教診断
であればスピードハンデキャッピングとバッティングしないので、無理がないと考えます。

つまり、
・調教診断の基準の設定(基準タイム)
・当該調教日の馬場状態の推測(馬場差)
・全体時計と終い1F時計の評価(スピード指数・上り指数)
・一杯・馬なりなど勘案(トリップハンデキャッピング)
・前回追切、連対時追切、ベスト調教時計との比較(近走等の指数チェック)
のような感じで、同様な思考が使えます。

これは、調教(特に最終追切)において、馬なりで時計(全体・終い)が良ければ、
それは良い調教であり≒調子が良い(であろう)という仮定に基づいており、
これまで最も速く走ったことのある馬が今回も勝利に最も近い(であろう)という、
スピードハンデキャッピングの仮定とも類似するものでもあります。

なお、調教タイムの入手として、現在は、競馬新聞からではなく、競馬ブックwebライト
(本体の3分の1価格なので。ただし調教時計は最新3本まで)を用いています。
これで、特別登録馬であれば水曜から、枠順確定前であれば木曜に見ることができるので、
週末の労働集約的作業を前倒しして分散することができます。また、web上で、
ベスト調教でソートするなどの機能が使え、新聞より便利です。

調教診断の参考になるものとして、
阪木秀雄「激走!! ワークアウト」(KKベストセラーズ)2011年
同書は、最終追切の全体時計・ラスト1ハロンの基準タイムと調教タイム評価(A〜D4段階)
が掲載されており、自己流の基準を持っていない方はもとより、持っている方にも参考に
なると思います。私も、美浦坂路の時計の見方は、参考になりました。

また、知識のインプット用として、最近のものでは
井内利彰「競馬に強くなる調教欄の取扱説明書」(白夜書房)2013年
調教馬場の図解入りの説明などが参考になります。