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119円のかき揚げ万引き 北海道庁42歳職員の幼稚すぎる動機
2018年4月11日

 いい大人が腹いせで万引きとは、タメ息すら出ない。
 札幌市内のスーパーの棚から総菜1点を万引きしたとして、9日、窃盗の疑いで北海道警豊平署に現行犯逮捕されたのは
羽鳥智貴容疑者(42=同市南区)で、なんと道庁の職員だった。
「羽鳥容疑者は9日午後9時過ぎ、東光ストア平岸ターミナル店で119円のかき揚げを万引きし、
店を出て300メートルほど歩いたところで店の警備員に声をかけられ、取り押さえられました」(捜査事情通)

 羽鳥容疑者は「以前、仕事でこのスーパーに電話調査を行った際、店の人から邪険に扱われ、腹いせのためにやった」と容疑を認めているという。

 動機としてはあまりにも幼稚すぎるが、道庁によると、羽鳥容疑者は道全般の雇用・労働行政を担う経済部労働政策局雇用労政課の専門主任。
3月までは働き方改革を担当し、4月からはU・Iターンを担当していたという。

「無断欠勤などもなく、勤務態度は至って真面目でしたよ。同僚からも(羽鳥容疑者に対する)不満や愚痴は聞きません。みんなビックリしています」(道庁職員)

 そんな真面目な羽鳥容疑者を豹変させた電話調査とは、一体どんな内容だったのか。

「『元日は営業しますか』という簡単な調査で、(羽鳥容疑者は)昨年12月に道内の主要大手スーパーへ調査用紙を郵送していた。
回答はファックスでお願いしていたのですが、期日を過ぎても回答がないお店に電話で問い合わせていましたね。
その時に何らかのトラブルがあったのでしょうが、周囲には『邪険にされた』といったようなことは一切話していませんでした」(前出の同庁職員)

 道庁は10日午後、緊急会見を開き、経済部労働政策局の堀泰雄局長は「不祥事の防止に向け、職員が一丸となって努めているなか、
道民の皆様の信頼を損ね、被害に遭われた関係者の皆様に多大なご迷惑をおかけし、深くお詫び申し上げます」と述べた。

 万引き被害に遭った平岸ターミナル店にも問い合わせたが、「警察の捜査中なので、何もお答えできません」(担当者)とのことだった。
 
 119円のかき揚げの代償は、あまりにも高くつきそうだ。