基本刑法が成功したのはひとえに共著者の中に大塚裕史がいたこと。
大塚はかつて若宮と名乗って早稲田セミナーで受験指導をしていた。
「刑法総論各論の思考方法」で既に自説を排除し、「刑法をわからせる」ためだけの著作を早稲田経営出版からだしてた。
それから学説を抜いて、判例実務メインで再構成して、刑法の理解と試験対策に特化させる明確な方針があったから
基本刑法は成功した。

ただ、単に学者と実務家が組めばいいだろ的な発想で失敗したのが、池田=前田
どっちつかずで結局受験生には支持されなかった。

基本憲法も学者と弁護士の共著だが、全く受験界ではスタンダードになってない。
今の憲法は読本か新4人組か小山作法だろ。

学者と弁護士と検事と裁判官の4人の共著ってことは、多数派は実務家だから恐らく事務寄りなんだろ。
学者が緑だけというのが心配要素だし、どこまで「試験対策・受験用の刑事訴訟法」と割り切った本を書く
勇気と覚悟(学界からは無価値本、受験産業に身を売ったと認定されてる)基本刑法の著者ほどあるのか疑問。

基本行政法の中原は学者としての力量と矜持があったから参考文献を織り込んで教科書として成立させたけど。

基本刑訴は編集者が余程しっかりと明確な意図と目的で、執筆させて合議させないと、空中分解おこして
とっ散らかりそうな心配があるんだが。