欧米には「窓際族」ということばも概念も存在しません。「窓際」というキャリアプランも終身雇用
のセイフティネットでしかなく、ガチンコグローバル社会に挑む、企業、多国籍企業らにとっては
重石以外の何物でもないのです。

指揮系統が乱れ、合理性を欠く「課長」「課長職」「課長待遇」「課長扱い」などのネーミングも
欧米人には理解できない権益キャリアプラン。「過保護」ということばは適切ではなく、「怠惰」
という表現の方が実態を表わしていたのです。

アメリカでは18歳を過ぎたら子供は家から追い出されますが、日本では33歳の中年女性が、
実家暮らしをしていることに驚かされます。これも「過保護」なのではなく、競争を嫌い、既得
権益にしがみつく日本人メンタリティが親から子へと受け継がれていくプロセスそのものだったのです。

英文科の大学教授が英語で授業を行なうことが出来ずに、既得権益によってその地位を
追われることなく、居座りつづけ、ネイティブが解けない入試問題を考案しつづけることで、日本人
の英語力を北朝鮮と同レベルにまで引き下げていても、誰も責任や地位を問わない。一度手にした
権益は守られ、一切の競争にさらされないという日本国特有の大原則が自らの首を絞めていた
のです。

「〜さえ、手に入れればあとは楽だ!」
「〜にさえなれれば、一生楽できる!」
「TPP大反対!!」

これでも、日本人が勤勉な人種だとあなたはいえますか?