町弁やってて一番しんどいのは依頼者の約半数がバカだってこと。
専門的な要件事実論など知らなくて当たり前だが、
自分が勝つためにどういう証拠を出せば良いかとかは素人でも普通の頭ならある程度分かる。
この証拠は絶対的に出す必要があると理由を説明しても、よけいな揚げ足を取られたくないので出したくない等言われることは頻繁。
逆に、何の役にも立たない証拠(自分の親が相手を誹謗している陳述書とか)を是非出してくれと言われることもしょっちゅう。
これを出しても訴訟には何の役にも立たないと論を尽くして説明すると「あなたは、どっちの味方なんですか」と言われることもほぼ毎日のようにある。
和解書の案の検討でも、
相手が守らなかったどうなるんですか(強制執行できるんだよ)とか、説明しても理解しないし、
逆に、これを入れないと不利なことになる可能性があることについて説明しても、
全然理解できなかったりする。
着手金とは、バカを相手にすることの我慢手当の性質もある。