■憲法 基本書 

1位 「憲法〔第6版〕」 芦部信喜/高橋和之補訂
(内容)憲法を学び始めた学習者が初めに手に取る一冊。著者の死後も高橋先生が補訂
    されているが原文には基本的に手が加えられていない。初版発行より20年以上
    が経過しているが、現代の憲法学は芦部説を乗り越えた先の議論が中心であり、
    今でも憲法学の羅針盤といえよう。ただ、本書を読むにあたっては行間を読ま
    ならないことに注意しなければならない。疑問に思った箇所は他の基本書等を
    参照して逐一確認する必要があるだろう。
(感想)さっぱりとした記述で憲法の全体をさらっとさらうのに適している/統治の部
分については択一対策としても使える/今でも十分使えると思う。みんな使っ
ているし一読は必須だと思われる/初学者におすすめ


2位 「『憲法上の権利』の作法〔第3版〕」 小山剛著
(内容)三段階審査を受験生に広める先駆者となった一冊。著者の慶應大学ロースクール
    での講義が元になっているため内容は学生向けになっており、基本的には分かり
    やすい。ただし、かなり高度な記載もあり特に裁量統制の議論などは難解である。
    また、司法試験では必ずしも三段階審査が求められているわけではなく、むしろ
    判例や通説に即した事案検討が求められる。したがって、本書は三段階審査の思
考方法を学びたいという方に薦めたい一冊である。
(感想)三段階審査を丁寧に論じている。読みやすかった/判例の意義も丁寧に論じてお
り、論文だけでなく、人権の短答の点数にも直結する/答案化はしなかったが答
    案作成のヒントになった