Kaspersky Labによると、ランサムウェア「WannaCry」に感染したPCのOSの98%は既にセキュリティパッチが公開されていた「Windows 7」で、
「Windows XP」はほとんどなかったという。

 世界中で猛威を振るったランサムウェア「WannaCry」に感染したPCの98%は「Windows 7」搭載だった──。
ロシアのセキュリティ企業Kaspersky Labのグローバルリサーチ担当ディレクター、コスティン・ライウ氏が5月19日(現地時間)、
自身のTwitterアカウントでバージョン別感染率グラフをツイートした。

https://twitter.com/craiu/status/865562842149392384/photo/1

 「WannaCryのWindowsバージョン別感染で、最悪だったのはWindows 7 x64だった。Windows XPはほとんどない」と説明する。
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WannaCry感染のWindowsバージョンでの内訳(資料:Kaspersky Lab)

 「Windows 7」はまだ米Microsoftのサポート対象であり、WannaCryを回避するためのセキュリティアップデートはWannaCryまん延の2カ月前には公開されていた。

 MicrosoftはWannaCry発生直後にサポートを終了したWindows XPなどに対してもセキュリティパッチを公開したが、Kasperskyの調査によると、
被害に遭ったユーザーのほとんどが、正規のセキュリティアップデートを適用していなかったことになる。

 米分析会社Net Applicationsが毎月発表している世界OS市場のバージョン別シェアでは、4月の時点でWindows 7のシェアが48.5%でトップだった。
Windows XPは7.04%だ。

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2017年4月のバージョン別世界OS市場シェア(資料:Net Applications)

http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1705/20/news034.html