後藤: 現行のユーザーの方々の中には最初から2Mにしておけば良かったのに、とお考えの方もいるでしょうから、
    まずCD-ROM2のバッファRAMが何故最初は64Kバイトだったかを説明させてください。
    これはどんな分野の製品でもそうだと思いますが、何か新しい製品を出そうという時に、凄い機能のものを
    とにかく盛り込めばいい、というものではなく、それが商品である以上、求めやすい価格というのがありますよね。
    その価格の範囲内でCD-ROM2がいかにあるべきかを考えると、バッファRAMは64Kというのが精一杯
    だったんですよ。一部ユーザーの方から「高い」という声はありましたが、当時としては…今から約3年前くらい
    ですが、RAMの価格や総合的な環境を考えると、64Kであの値段が限界だったんです。その証拠に、
    パソコンの世界でもCD-ROMなんてほとんど出ていなかった。ゲームでは、まさに我々の独壇場。
    なにしろ世界初だったんですから。そして現在、CD-ROM2は世界でも普及台数N0.1のCD-ROM
    システムにまで成長しました。この時、64Kではなく2Mにしてもっと高価格にしていたら、現在のように
    多くの方に楽しんでいただけたかどうか?私達は、やはり64Kで間違っていなかったと思っています。


91年当時の後藤富雄(NEC-HE)インタビュー
NECのクソ体質を象徴するようなコメント