ジョナサン「一本のボールペンを一万円で売ってみろだって?」
リサリサ「そう、イギリス発祥の適性診断法で、分かるのは『ビジネスマンとしての才覚』『どういう方面に向いているのか』のふたつだといいます。例えば、相手を捕まえてペンを突きつけ、助けてほしくば一万円寄こせと言ったなら、極限まで追い込まれたら法を犯すという、ごく月並みな本性が出るだけの人ということ」
ジョセフ「はっはーんワカったぜ、それ会社だかマフィアだかの採用試験か何かだろ。一般人にはちょっと難しいかもしれねぇが、俺には簡単過ぎてヘソで茶を沸かすぜ」
リサリサ「何かしら答えを出せるのはいいとして、それで適性や能力を査定されてしまうということも忘れずに。何秒で答えを出せるかも資質のうちです」
ジョセフ「ちょっと待てよ、採用試験でその問題が出たとき、ハードルの高さ別に3種類の解釈がある。『易・面接官に例えばの話で売る』『中・面接官に本当に買いたいと言わせるレベルで売る』『難・街に出て不特定の人にペンを売る』。易だったら、そのペンでアンタが紙に書いた額分だけしっかり働くよ、で終わり。俺が挑戦するべきは難だな」